2023年1月6日金曜日

06- 東電の会長・社長が福島知事に年始あいさつ「復興と廃炉の両立、責任を貫徹」と

東電「復興と廃炉の両立、責任を貫徹」 福島知事に年始あいさつ
                             毎日新聞 2023/1/6
内堀雅雄知事(左)に年始のあいさつをする東京電力ホールディングスの小林喜光会長(右から3番目)と小早川智明社長(右端)=福島県庁で2023年1月5日、磯貝映奈撮影
 東京電力ホールディングスの小林喜光会長と小早川智明社長が5日、福島県庁を訪れ内堀雅雄知事に年始のあいさつをした。小林会長は福島第1原発事故に触れ、「福島の復興と廃炉の両立を掲げ、福島への責任を貫徹していくことは変わらない。引き続き安全最優先で復興の一層の加速に向けて取り組んでいく」と述べた。
 小早川社長は、原発事故の国の賠償基準「中間指針」が昨年末に見直しされたことを受け、「1月中を目途に自社の賠償基準を示す」と明らかにした。また、今年春ごろを目指すとしている処理水の海洋放出について、「重要な局面を迎える中、安全最優先で(関連施設の)工事を進めている。科学的根拠に基づいた国内外への情報発信や、モニタリングの強化などに取り組む」と述べた。

 内堀知事は、福島第1原発の燃料デブリの取り出しに向けた準備作業など廃炉作業が進む中、「安全に確実に作業を行うことは大前提」とし、処理水に関する関係者の信頼関係を構築して理解が深まるように取り組むことや、使用済み核燃料の県外搬出に向けて具体的な議論をすることなどを求めた。小早川社長は「福島の皆様からご信頼とご理解をいただけるよう引き続き社員一丸となって取り組んでいく」と応じた。【磯貝映奈】