2014年2月2日日曜日

原発・放射能ニュース 2014.2.1~5

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2.5
 
福島第一原発、作業現場で高放射線量を計測(テレビ朝日)
 福島第一原発の4号機では、使用済み核燃料を貯蔵しているプールから燃料棒を運び出す作業が続いている。今回、高い放射線量が計測されたのは、プールの上に設置された作業台と燃料棒を移動させるためのクレーン付近だ。実際の映像では、緑色の構造物付近にあたる。放射性物質の「コバルト60」が発する人体に影響の大きいガンマ線が出ていることが分かった。その量は、核燃料をつり上げる装置の上で1時間あたり81マイクロシーベルト、プール内のがれきを取る作業台の上で90マイクロシーベルトだった。被ばく量が1時間で100マイクロシーベルトを超えた作業員もいたという。原子力規制委員会は、東京電力に早急に対策を取るよう求めている。
 
中間貯蔵施設2町に 大熊、双葉 福島知事が要請(東京新聞)
  東京電力福島第一原発事故の除染で出た廃棄物を保管する中間貯蔵施設の建設問題で、福島県の佐藤雄平(ゆうへい)知事が四日、大熊町の渡辺利綱(としつな)町長、双葉町の伊沢史朗町長と会談し、建設候補地から楢葉町を外し大熊、双葉の二町に集約したいとの考えを表明した。
 佐藤知事は会談後、「双葉郡の復興を進める上で敷地を極力小さくするのが大事だ」と述べた。県は三町を含む双葉郡八町村と協議した上で、計画案の見直しを国に求める。
 国は中間貯蔵施設のため大熊町十一平方キロ、双葉町五平方キロ、楢葉町三平方キロの計約十九平方キロを国有化する方針。佐藤知事は、大熊町と双葉町の敷地面積について「国から要請があった面積のままにしたい」と増やさない考えを示した。
 渡辺町長と伊沢町長は建設の受け入れの是非を含め、町民や議会と協議して判断するとした。楢葉町の松本幸英(ゆきえい)町長は会談には参加しなかった。
 中間貯蔵施設では、放射性物質が一キログラム当たり一〇万ベクレルを超える高濃度の廃棄物を保管することになっている。楢葉町の松本町長が、一〇万ベクレル超の高濃度のものは受け入れない方針を表明し、佐藤知事が調整に乗り出す考えを示していた。
 
2.4
 
地下水放出に厳格基準 福島第一、経産副大臣が適用表明(東京新聞)
 東京電力福島第一原発の汚染水対策に関し、経済産業省の赤羽一嘉(あかばかずよし)副大臣は三日、全国漁業協同組合連合会(全漁連)の岸宏会長に、汚染される前の地下水をくみ上げて海に排水する「地下水バイパス」を稼働する場合、放射性物質の濃度には現行の法令基準より厳しい基準を適用する方針を示した。
 地下水バイパス計画は漁業関係者を中心に懸念が強いことから、稼働のめどが立っておらず、赤羽副大臣は新たな基準を説明して理解を求めた。
 新基準では排水許容限度として、くみ上げた水のトリチウム濃度を排水の法令基準の一リットル当たり六万ベクレルに対し、三万ベクレルと設定。ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質は一リットル当たり一〇ベクレルとする。
 さらに運用目標値として、トリチウム濃度を一五〇〇ベクレルなどと設定。目標値以上の濃度を確認した場合、水の移送を停止するなどの対策を取る。
 岸会長は会談後「排水ありきの話ではない。国が責任を持つ(海水の)モニタリング体制や風評被害の防止対策なども見極めた上で、最終的な判断をしたい」と述べた。東電は「漁業関係者らの理解が得られるよう丁寧に説明していきたい」としている。
 
汚染チップ作業遅れ、滋賀県が謝罪 搬出、6割止まり(京都新聞)
 高島市内の鴨川河川敷に放射性セシウムに汚染された木材チップが放置されている問題で、滋賀県は3日、復旧作業の進行状況を発表した。今後の見通しについて、撤去・搬出は「2月中下旬までかかる」とし、覆土などの復旧完了を「3月初め」とした。高島市にも状況を説明した。
 作業遅れについて県は、着手遅れや積雪、チップ周辺の土も除去対象に加えたためとした。チップの袋詰めは1月21日にほぼ終え、現在は周辺の土を除去しているという。
 チップと土の合計量は大型土のうで600袋強に達し、うち6割程度を搬出した。搬出後は良質土で覆い、整地する作業を3月初旬まで実施し、土壌の放射能濃度や空間線量の測定結果を地元住民に説明する機会も設けるとした。
 
2.3
 
地下水バイパス稼働に理解求める 経産副大臣、全漁連に(東京新聞)
 経済産業省の赤羽一嘉副大臣は3日、全国漁業協同組合連合会に対し、東京電力福島第1原発の汚染水対策として、地下水をくみ上げて海に放出する地下水バイパスの稼働への理解を求めた。
 経産省側は、漁業者の懸念を取り除くため、くみ上げた地下水を放出する際、放射性物質の濃度について、現行基準より厳しい運用基準を適用する考えを明らかにした。
 原子炉建屋に流れ込む地下水は、汚染水増加の原因となっている。地下水バイパスは汚染される前に地下水をくみ上げるが、漁業関係者を中心に、風評被害などへの懸念が強く、運用できない状況が続いている。(共同)
 
2.2
 
シカのセシウム濃度、詳細を調査 秩父の市民団体まとめ(東京新聞)
  (3日 「埼玉県でもシカのセシウム濃度189ベクレル」本文記事参照)
 
「伊方」再稼働反対6割 四国4県住民調査(東京新聞)
 (3日「四国の伊方原発再稼働反対が6割」本文記事参照)
 
2.1
 
放射能汚染ごみ、神奈川で初指定 汚泥2.9トン(朝日新聞)
  環境省は31日、神奈川県内で出た汚泥2・9トンを、放射能に汚染された「指定廃棄物」に指定したことを明らかにした。同県分の指定は初めて。環境省は汚泥が出た詳しい場所は公表していないが、横浜市が昨年9月、市立小中学校など17校の雨水利用施設にたまっていた泥の指定を申請しており、同市によるとこれが含まれている。
 市によると、ほかに道路の側溝などにたまっていた泥も申請し、指定された。同省は「昨年12月に指定した」と説明している。
 指定廃棄物は東京電力福島第一原発事故で飛散した放射性セシウムがついたごみで1キログラムあたり8千ベクレルを超えるもの。ごみの焼却灰や下水処理場の汚泥、稲わらなどが多い。神奈川を加えて12都県で指定され、総量は昨年末時点で約14万トンになった。
 
第一原発5、6号機廃炉 東電、技術開発施設に転用(福島民報)
 東京電力福島第一原発5、6号機は電気事業法に基づき、1日午前零時で廃炉となった。東日本大震災で事故を起こした1~4号機は平成24年4月に廃炉になっており、第一原発は約40年にわたった発電施設としての役割を終えた。
 東電は昨年12月18日、経済産業省に今年1月31日付での廃炉を届け出ていた。1日以降は電気事業法上、一般的な工場などと同じ受電設備として扱われる。
 5、6号機は震災発生時、定期点検中で、6号機の非常用電源によって燃料の冷却を継続し、重大な損傷を免れた。東電は両号機を解体せず、1~4号機の廃炉作業のための技術開発施設に用いる方針。5、6号機の廃炉で、国内の商業用原発は48基となった。
 
福島第1の線量 規制委、15年度末までに年1ミリを指示(河北新報)
 福島第1原発の敷地境界の放射線量が年1ミリシーベルトの制限値を大幅に上回っている問題で、原子力規制委員会は31日、2014年度末までに年2ミリシーベルト未満、15年度末までに年1ミリシーベルト未満を達成するよう東京電力に求めた。東電は達成可能かどうかの回答を保留した。
 同日あった規制委の第1原発監視・評価検討会で、東電は線量上昇の要因となっている貯蔵タンク内の汚染水を14年度末までに処理し、多核種除去設備や設置予定のストロンチウム除去装置で線量低減を図る方針を示した。