2014年2月28日金曜日

福島沖の「ユメカサゴ(食用魚)」 キロ当たり110ベクレル

 福島県沖で水揚げされたカサゴの一種「ユメカサゴ」から、1キログラム当たり110ベクレルの放射性物質が検出されたため、漁協は「ユメカサゴ」の出荷を取りやめました。
 漁協独自に1キログラム当たり50ベクレルという基準を作って販売していますが、試験的な漁が一昨年6月に始まって以来基準を超える放射性物質が検出されたのは、今回が初めてです。
 
 ユメカサゴはフサカサゴ科の魚で、岩手県以南、東シナ海、朝鮮半島南部の水深200500mの砂泥底に生息し、体長は30cm前後になります喉の内面が黒いことから “のどくろ”とも呼ばれ、美味しい魚として知られています。
 
 漁協では、ユメカサゴを、当面福島県沖での漁の対象から外し、他の魚介類については操業を続けることにしています。
 
 試験操業海域は海岸から30キロ以上離れています。海流のある海域で事故から3年後に検出されたということは、放射性物質の放出が一過性ではなく、継続的に流出していることを強く疑わせます。汚染海域も福島沖に留まらずにかなり広がっている筈です。
 
 その一方で、政府の規制は1キログラム当たり100ベクレルと極めて緩いものです。
 せめて市場に廻されるものは徹底的にチェックをして、放射線レベルを表示して欲しいものです。
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「ユメカサゴ」基準超の放射性物質 試験操業で初
NHK NEWS WEB 2014年2月27日
原発事故の影響で、試験的な漁が行われている福島県沖で、水揚げされたカサゴの一種「ユメカサゴ」から、基準を超える放射性物質が検出され、漁協は「ユメカサゴ」の出荷を取りやめました。
試験的な漁がおととし6月に始まって以来基準を超える放射性物質が検出されたのは、今回が初めてです。
 
福島県の沖合では、原発事故の影響で本格的な漁を自粛し、32種類に限って試験的な漁が行われていて、水揚げされた魚介類については、放射性物質のサンプル検査を行い、漁協が独自に1キログラム当たり50ベクレルという、国の100ベクレルより厳しい基準を作って、販売しています。
福島県漁業協同組合によりますと、27日、いわき市の沖合でとれた「ユメカサゴ」から、基準を上回る、1キログラム当たり110ベクレルの放射性物質が検出されたということです。
水揚げされた魚介類から基準を超える放射性物質が検出されたのは、試験的な漁が始まったおととし6月以来、今回が初めてです。
漁協によりますと、27日水揚げされたユメカサゴ13.2キロは、すべて出荷を取りやめたということです。
また、26日水揚げされたユメカサゴについても、サンプル検査で基準を超えなかったものの、出荷された2.5キロについて、漁協は念のために自主回収するとしています。
漁協では、ユメカサゴを、当面福島県沖での漁の対象から外し、他の魚介類については操業を続けることにしています。
 
「ユメカサゴ」基準超の放射性物質 試験操業で初