高浜原発4号機で相次いだ蒸気発生器内の伝熱管損傷について、関電と福井県は14日、鉄さびが固まってできた塊の衝突が原因と発表しました。
蒸気発生器は、原子炉内の高温高圧水(286℃×157気圧程度)を菅束型の熱交換器に通すことで、2次側に純水の高温・高圧蒸気を発生させる機能を持つもので、細管が破損すれば放射能で汚染された原子炉内水が高圧蒸気と共にタービン側に流れることになります。
この管束は、熱伝達効率を高めるために直径が小さく肉厚も薄い多数の細管で構成するため、高浜原発に限らず細管の破損が多発しています。
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損傷原因、鉄さびの塊と特定 高浜4号機伝熱管 関西電力
時事通信 2021年1月14日
関西電力高浜原発4号機(福井県高浜町、定期検査中)で相次いだ蒸気発生器内の伝熱管損傷について、関電と県は14日、鉄さびが固まってできた塊が原因と特定したと発表した。
関電によると、鉄さびは配管の内側から自然発生する鉄粒子が集まってできたもので、伝熱管と接触した痕跡がある高密度な鉄さびの塊を、これまでに3個確認した。
高浜原発の蒸気発生器は他原発と比べ運転時間が長く、4号機の蒸気発生器内には鉄さびが2490キロ蓄積していた。