使用済み核燃料を一時保管する青森県むつ市の中間貯蔵施設について、大手電力会社10社でつくる電気事業連合会が、原発を持つ各社による共同利用を検討する方針を打ち出しました。各原発で使用済み核燃料プールが満杯に向かう中での苦肉の対策ですが、むつ市の市長は反対を表明しています。
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核燃料の中間貯蔵施設に「共用案」 その狙いと「実現への障壁」
J-CASTニュース 2021年1月8日
原発の使用済み核燃料を一時保管する青森県むつ市の中間貯蔵施設について、大手電力会社10社でつくる電気事業連合会が、原発を持つ各社による共同利用を検討する方針を打ち出した。池辺和弘・電事連会長が2020年12月17日、梶山弘志経済産業相に共同利用案を報告した。
問題の施設は、東京電力ホールディングスと日本原子力発電(原電)が出資する「リサイクル燃料貯蔵(RFS)」が運営する「リサイクル燃料備蓄センター」。使用済み燃料は現状では各原発の敷地内で保管されているが、その容量が限界に近付いている。このため、原発の敷地外に建設される初めての専用の貯蔵施設として建設されている。20年11月、原子力規制委員会に、安全対策の基本方針が新規制基準に適合すると認められ、21年度の操業開始が予定されている。
増え続ける使用済み核燃料
原発にかかわる燃料のサイクルは、(1)ウラン燃料→(2)原発で使用→(3)使用済み燃料を原発で保管→(4)再処理工場でプルトニウムに→(5)ウラン・プルトニウム混合燃料(MOX燃料)工場でMOX燃料に→(6)MOX燃料を使用できる原発へ——というのが基本