全国の高専生による「第五回廃炉創造ロボコン」は24日、オンラインで開かれ、いわき市の福島高専の「メヒカリ」が最優秀賞の文部科学大臣賞に輝きました。
全国から13校14チームが参加し、遠隔操作で三種類のデブリ模擬体を回収するロボットを作り実演した様子を10分以内の動画にして提出し、審査を受けました。
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福島高専が最優秀 廃炉創造ロボコン 動画サイトで一般公開
福島民報 2021/01/25
全国の高専生が製作した廃炉ロボットの性能を競う「第五回廃炉創造ロボコン」は二十四日、オンラインで開かれ、いわき市の福島高専の「メヒカリ」が最優秀賞の文部科学大臣賞に輝いた。
日本原子力研究開発機構(JAEA)、廃炉措置人材育成高専等連携協議会の主催。東京電力福島第一原発の溶融核燃料(デブリ)取り出しを課題とした。全国から十三校十四チームが参加し、遠隔操作で三種類のデブリ模擬体を回収するロボットを作り実演した。
福島高専の開発チームは、リーダーの鳥羽広葉(ひろは)さん(機械システム工学科四年)、武田匠さん(同)、冨樫優太さん(電気電子システム工学科四年)で挑んだ。赤尾尚洋機械システム工学科教授が指導教員を務めた。
「メヒカリ」はデブリの種類によって回収方法を変え、最短時間で取り出しを完了させた点などが評価された。鳥羽さんは「優勝できてうれしい。本体と操作性でさまざまな特徴を組み込んだ点が評価された」と受賞を喜んだ。
コンテストは復興庁、文部科学省、経済産業省、国立高等専門学校機構などの後援。新型コロナウイルスの影響で、オンラインによる審査となった。審査用動画は事前に提出し同日、動画投稿サイト「ユーチューブ」で一般公開され、結果発表と表彰式が行われた。
最優秀賞以外の成績は次の通り。
▽優秀賞=鶴岡高専▽アイデア賞=小山高専▽技術賞=大阪府立大高専▽イノベーション賞=熊本高専▽特別賞=一関高専、神戸市立高専、富山高専
廃炉創造ロボコン、福島高専が初の最優秀賞 アームとブラシ搭載
福島民友 2021年01月25日
全国の高専生が廃炉ロボットの技術を競う「第5回廃炉創造ロボコン」が24日、オンラインで開かれ、いわき市の福島高専が初めて最優秀賞の文部科学大臣賞に輝いた。
全国の高専13校14チームが出場した。東京電力福島第1原発事故で溶け落ちた核燃料(デブリ)を原子炉圧力容器を支える台座の下部から取り出す、との想定で行われた。各チームがロボットの工夫点や、デブリに見立てたものなどを回収する様子を10分以内の動画にして提出し、審査を受けた。
福島高専のロボット「メヒカリ」は長さ約1メートル、幅約16センチの長方形の親機にデブリ回収用の子機を搭載。遠隔で位置や傾きなどが把握できるシステムを採用して円滑な動きを実現したほか、子機のアームと回転するブラシを使い分けてデブリに見立てた物体を回収。約2分間で作業を完了させた点などが評価された。
同高専チームは鳥羽広葉さん(機械システム工学科4年)、武田匠さん(同)、冨樫優太さん(電気電子システム工学科4年)の3人がロボットとプログラムを作った。リーダーの鳥羽さんは「昨年は3位だったので、最優秀賞を取れてうれしい。操作性を改良して受賞につながった」と喜びを語った。
大会は、日本原子力研究開発機構と廃止措置人材育成高専等連携協議会の主催。福島第1原発の廃炉を担う人材育成に向け、2016(平成28)年度から開かれている。今回は新型コロナウイルス感染拡大防止のためオンラインで行われた。