政府は、国の中長期的なエネルギー政策の方針「エネルギー基本計画」を年内に見直す方針で、12月に決定した脱炭素社会に向けた実行計画には、2050年に再生可能エネルギーの割合をおよそ50%から60%に引き上げることが参考値として盛り込まれたことに対して、その手前の2030年度の段階で再生可能エネルギーの割合をどこまで引き上げるかが議論される見通しということです。
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「エネルギー基本計画」年内見直し 電源の組み合わせが焦点に
NHK NEWS WEB 2021年1月3日
政府は、国の中長期的なエネルギー政策の方針「エネルギー基本計画」を年内に見直す方針です。2050年の脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーや原子力などの電源をどう組み合わせるのかが、焦点になります。
「エネルギー基本計画」は3年に1度見直され、現在の計画では、2030年度に目指す電源構成を、
▼再生可能エネルギーが22%から24%、
▼原子力が20%から22%、
▼火力が56%程度としています。
政府が12月に決定した脱炭素社会に向けた実行計画には、2050年に再生可能エネルギーの割合をおよそ50%から60%に引き上げることが参考値として盛り込まれました。
このため、今回の「エネルギー基本計画」の見直しでは、その手前の2030年度の段階で再生可能エネルギーの割合をどこまで引き上げるかが議論される見通しです。
ただ、太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、自然条件や天候によって発電量が大きく変動するほか、原子力発電をどう位置づけるかも課題です。
原子力発電は発電時に二酸化炭素を排出しないことから、政府の実行計画では実用段階にある脱炭素の選択肢とされていますが、安全性への懸念も根強く残っています。
こうした点を踏まえて、年内に行われる「エネルギー基本計画」の見直しでは、再生可能エネルギーや原子力などの電源をどう組み合わせるかが、最大の焦点になります。