青森県六ケ所村の(核燃料)再処理工場の完成時期について、日本原燃社長は18日の定例会見で、原子力規制委による8月の審査会合を経てから最終判断するとの認識を示しました。同工場は24年3月時点で26回目の完成延期が行われ、「9月に完成」が謳われていました。
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再処理工場(青森県六ケ所村)の「9月完成」目標、8月最終判断 原燃社長「規制委と合意必要」
Web東奥 2024/7/19
日本原燃の増田尚宏社長は18日の定例記者会見で、再処理工場(青森県六ケ所村)の「9月完成」目標の達成が可能かどうかについて、原子力規制委員会による8月の審査会合を経て最終判断するとの認識を示した。9月完成を前提とした全体計画を規制委に提示し、「合意を得られるようにしないといけない」と強調した。
原燃は2024年度上期(9月末まで)の工場完成を目標に掲げるが、期限まで残り2カ月半。規制委の設計・工事計画認可審査がいまだ途上で、通算27回目となる工程延期が避けられない状況となりつつある。
17日の審査会合で、規制委事務局の原子力規制庁から、審査の全体計画を8月にも開かれる次回会合で示すよう求められた。増田社長は会見で「(審査スケジュールを)9月に収めるような形で工夫して出したい」とした上で、その内容は規制委と合意を得る必要があるとの見解を示した。9月完成に向けた最終判断について「8月にきちんと示すのが重要」と述べた。
ただ、9月完成が前提の計画だけに、規制委に否定されると目標が事実上、破綻することになる。増田社長は「審査会合でノーと言われると、その通りになってしまう」としつつ、「ノーと言われないように(計画を)作り上げることが必要だ」と述べた。
会見には東北電力の前青森支店長で、6月末に原燃副社長に就任した沼畑秀樹・青森地域共生本社代表が同席。「原燃の一員としてサイクル事業の確立を推進し、地元の発展のために貢献したい」と語った。