南海トラフ巨大地震が起きた際に浜岡原発に押し寄せると想定される津波について、従来より厳しい条件で試算したところ、最大22・5メートルに上るという結果が出ました。
これまでの想定は21・1メートルで、海面からの高さ22メートルの防潮堤を建設済みです。
これに関連して、そもそもつなみに対し僅かな余裕高さの防潮堤で済むのかという疑問があります。
例えばバケツに蓄えた水に横揺れを与えると外に水が漏れますが、あれはスロッシングと呼ばれる現象で、横に進む水が垂直壁に当たると上方に跳ね上がるからです。
通常の海の波は「寄せては返す」という動きですが、つなみの場合はひたすら岸に向かって連続的に押し寄せる一方向流れなので尚更です。キチンと解析する必要があります。
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浜岡原発の津波試算、22.5mに 建設済みの防潮堤を0.5メートル上回る
毎日新聞 2019年5月24日 20時01分
中部電力は24日、南海トラフ巨大地震が起きた際に浜岡原発(静岡県)に押し寄せると想定される津波について、従来より厳しい条件で試算したところ、最大22.5メートルに上る結果が出たと明らかにした。浜岡3、4号機に関する原子力規制委員会の再稼働審査の会合で報告した。これまでの想定は21.1メートルで、海面からの高さ22メートルの防潮堤を建設済みだが、新たな試算では津波が0.5メートル上回った。
中部電は「あくまで参考値」との位置付けで、津波対策の前提となる「基準津波」の対象としない考え。24日の審査会合で規制委は、新たな試算に関して評価は示さなかった。(共同)