原子力規制委は活断層の定義を「12~13万年以降に動いた断層」と定義しています。
北電は泊原発建設前に、敷地内1号機周辺の断層の上に堆積している火山灰層が約20万年前のものとする年代測定を根拠に、活断層であることを否定していましたが、17年に改めて調査したところ火山灰層を確認することが出来ませんでした。
規制委の要求に基づいて、北電は23日、敷地内1号機周辺の地層に対し、ボーリング調査を含む3種の地下調査を7月末までに終わらせ、結果を10月中下旬ごろに報告すると規制委に説明しました。
もしもボーリング調査によって火山灰層が確認できず敷地内の断層が活断層と確定すれば、1号機はその真上ではないので再稼働自体は禁止されませんが、より強い基準地震動での対策を迫られることになります。
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泊原発の断層を自主調査、北電が10月までに結果
日経新聞 2019/5/23 19:40
北海道電力は23日、泊原子力発電所(北海道泊村)の敷地内を通る断層についての自主的な追加調査の概要を原子力規制委員会に報告した。1号機周辺の地層に対し、ボーリング調査を含む3種の地下調査を7月末までに終わらせる。結果は10月中下旬ごろに規制委に説明する予定だ。
ボーリングのほか地表を浅く広く削る開削調査と、地面に振動を与えて地下から反射してくる波を計測する「反射法地震探査」を並行して進める。規制委は2月、泊1号機近くの地下を通る特定の断層について「活断層であることを否定できない」との見解を示した。北海道電は「活断層ではない」との主張を裏付けるため、追加調査によって反論材料を集める。
同日、都内で開いた規制委との臨時意見交換会で説明した。調査位置や数量など詳細な計画は近く開かれる審査会合で明らかにする。北海道電の真弓明彦社長は会合終了後に取材に応じ、「冬に入れば(厳寒の北海道での)現地調査はできなくなる。それまでに結果を出せるように作業を進めたい」と話した。