2019年5月17日金曜日

仙南広域組合 放射性廃棄物 本格焼却始まる

 仙南2市7町でつくる仙南地域広域行政事務組合は15日、原発事故で汚染された1キロ当たり800ベクレル以下の廃棄物の本焼却を、角田市の仙南クリーンセンターで開始しました。20231月までに24町の汚染廃棄物計約7200トンを焼却する予定です
 
 それとは別に、4月26日に仙台地裁が「差し止め請求の申し立ては理由がない」とし、 焼却により放射性セシウムが外部に放出することについても「受忍限度を超えるものではない」として、住民らの差し止め請求を却下した大崎市古川の焼却施設で、汚染牧草など42トンを計5日間、一般廃棄物と混ぜて焼却する5回目の試験焼却を行います
 
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<汚染廃> 本焼却始まる 仙南広域組合 滝口茂柴田町長「問題解決にめど」
   河北新報 2019年05月16日
 仙南2市7町でつくる仙南地域広域行政事務組合(理事長・滝口茂柴田町長)は15日、東京電力福島第1原発事故で汚染された国の基準(1キロ当たり8000ベクレル)以下の廃棄物の本焼却を、角田市の仙南クリーンセンターで開始した。2023年1月までに白石、角田、川崎、蔵王、七ケ宿、丸森2市4町の汚染廃棄物計約7200トンを焼却する予定。
 
 同日午後4時半ごろ、白石、角田両市の堆肥計約960キロが運び込まれた。放射性セシウムの濃度を測った結果、白石は1キロ当たり32259ベクレル、角田は同25522ベクレルで、組合の受け入れ基準の800ベクレル以下だった。堆肥は一般ごみと混ぜられて均一化された後、午後5時半ごろに焼却が始まった。
 滝口町長は「今回の焼却で問題解決のめどが立った。反対する住民の疑問に、きちんと答えたい」と述べた。
 
 センター立地自治体の大友喜助角田市長は「汚染廃棄物の保管農家の負担が軽減される。本焼却ではデータを確認し、安全に配慮しなければいけない」と語った。
 一方、仙南地域の本焼却に反対する住民グループは、組合に中止を申し入れるとともに、センター前で反対を訴えた。
 
 
<汚染廃棄物> 5回目試験焼却 来月10日に再開 宮城・大崎
   河北新報 2019年05月15日
 東京電力福島第1原発事故で生じた国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の汚染廃棄物について、大崎市は14日、一時中断していた5回目の試験焼却を6月10日に再開すると明らかにした。
 市によると、同市古川の焼却施設で、1キログラム当たり2000~4000ベクレルの汚染牧草など4.2トンを計5日間、一般廃棄物と混ぜて焼却する。汚染廃棄物を裁断する前処理施設を新たに同市古川清水沢に設置する。
 最終となる6回目は7月22~26日、古川を含む大崎圏域の3施設で1キログラム当たり4000~8000ベクレルの計3.2トンを焼却する。
 大崎地域広域行政事務組合は昨年10月、3施設で試験焼却を開始。今年2月、2施設で5回目を実施した後、市が古川地区の施設で処理する汚染廃棄物を確保するため中断していた。