福島原発の高さ120メートルの排気筒の解体で、クレーンの高さが足りなかったことについて、東電は、クレーンの仕様の確認が不十分だったためと発表しました。「思い込みがあってクレーンの仕様をしっかり確認していなかった」ということで、これ以上お粗末な話はありません。
今月20日から解体作業を始める予定でしたが、作業を始める見通しは立っていないということです。
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福島第一原発 排気筒解体 クレーン高さ不足は確認不十分のため
NHK NEWS WEB 2019年5月23日 20時34分
東京電力福島第一原子力発電所の高さ120メートルの排気筒の解体で、クレーンの高さが足りなかったことについて、東京電力は、クレーンの仕様の確認が不十分だったためと発表しました。作業を始める見通しは立っていないということです。
福島第一原発の1号機と2号機の建屋の隣には、事故で内部に高い濃度の放射性物質が付着している高さ120メートルの排気筒があり、地元の協力企業が今月20日から解体作業を始める予定でした。
しかし今月11日、模擬の解体装置をクレーンでつるして確認したところ、クレーンが必要な高さよりも1.6メートルほど足りないことが分かり、作業は延期しています。
東京電力は当初、クレーンのアームの角度に誤差が生じ、想定よりも高さが足りなかったのではないかと見ていましたが、詳しく調べたところ、角度の問題ではなく、クレーンの仕様の確認が不十分だったことが分かったということです。
そのためクレーンのワイヤーを巻き上げた際、ワイヤーの先端に取り付けられたフックの位置が想定より4メートル低く、作業を行う排気筒の頂上の部分に届かなくなったということです。
東京電力は「思い込みがあってクレーンの仕様をしっかり確認していなかった」としていて、排気筒を解体する作業を始める見通しは立っていないということです。