東電は13日、福島原発2号機で、デブリを冷やしている原子炉への注水を一時的に停止する試験を始めました。4月に2号機への注水量を1時間当たり約3トンから約1・5トンに減らす試験を実施し、原子炉の温度上昇は予測の範囲内にとどまることを確認していますが、計画的に注水を完全停止させるのは原発事故後初めてです。
東電によると、約7時間注水を止めた後、段階的に注水を再開して温度上昇の変化を見ます。
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福島第1原発2号機で「注水停止」初試験 溶融燃料冷却を確認
福島民友 2019年05月14日 09時05分
東京電力は13日、福島第1原発2号機で、溶け落ちた核燃料(デブリ)を冷やしている原子炉への注水を一時的に停止する試験を始めた。温度上昇が予測通りかどうかの調査が目的。計画的な注水の完全停止は原発事故後、初めて。
試験では、原発事故後8年が経過してデブリの発熱が減少する中、注水を停止してデブリの温度上昇が実際に小さいかを確認する。東電は調査結果を分析し、トラブル発生時の対応の見直しなどに反映させるとしている。
東電によると、13日午前10時40分に注水を停止。約7時間止めた後、段階的に注水を再開して温度上昇の変化を見る。2号機では現在、通常1時間当たり約3トンを注水している。原子炉圧力容器底部の温度は約24・5度で、注水を7時間止めても、温度上昇は最大4度程度にとどまるとみている。
東電は4月、2号機への注水量を1時間当たり約3トンから約1・5トンに減らす試験を実施。原子炉の温度上昇は予測の範囲内にとどまり、異常がないことを確認している。