2020年5月29日金曜日

規制委 柏崎刈羽原発の規定再検討を要求

 原子力規制委は28日、柏崎刈羽原発の保安規定に基本姿勢を盛り込んだ東電の変更案についてリスク情報の社長への報告することの記載や保安規定を守られない場合の対応を明確にするなどを再検討するよう求めました。
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柏崎刈羽原発の規定再検討を要求 規制委「責任が明確でない」
共同通信 2020/5/28
 原子力規制委員会は28日、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の安全管理事項を定めた保安規定に「福島第1原発の廃炉をやり遂げる」などとする基本姿勢を盛り込んだ東電の変更案について、守られない場合の対応が不明確だとして再検討を求めることを決めた。
 同日の定例会合で、山中伸介委員は「社長の責任がどこにあるか明確ではない。保安規定の中で書くべきだ」と指摘。東電が「世界中の運転経験や技術の進歩を学ぶ」と盛り込んだ点について、別の委員からは「安全性を先取りする意欲を示してほしい。不満だ」との意見も出た。


原子力規制委 東電に事故未然防止の業務フローなど明記要求へ 
NHK NEWS WEB 2020年5月28日
原子力発電所の保守点検の手順などをまとめた東京電力の「保安規定」の案に対し、原子力規制委員会は、事故を未然に防ぐため、リスク情報の社長への報告など業務フローの明記を求めることになりました。

新潟県にある東京電力の柏崎刈羽原発6号機と7号機について、原子力規制委員会は再稼働に必要な審査に合格を出しましたが、原発の保守点検の手順や緊急時の態勢などをまとめた「保安規定」に会社の考え方と姿勢を明記するよう求めていました。
これに対して、
東京電力はことし3月、
▽安全対策に必要な資金を確保することや、
▽経済性を優先しないこと、
▽最新の知見を集め、リスク低減することなど
7項目を追加で記載し、
規制委員会に示していました。

そして規制委員会は28日の会合で内容について議論し、事故を未然に防ぐために社長が判断できるよう社内でリスクの情報が報告され、それに基づいて対応する体制や業務のフローの明記を求めることを決めました。
規制委員会は、巨大津波というリスクに対応できなかった福島の原発事故を教訓にするためだとしていて、規制委員会は28日の決定を今後東京電力に伝えるとしています。
原発の「保安規定」にこうした項目を入れるのは異例です。