東電は福島第2原発廃炉の具体的な工程表となる廃止措置計画を月内にもまとめるに当たり、第2原発で保管中の使用済み核燃料約1万体の具体的な搬出先は明記されない見通しです。
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「燃料搬出先」明記せず...第2原発廃炉計画 月内にも認可申請
福島民友 2020/5/24
東京電力が福島第2原発廃炉の具体的な工程表となる廃止措置計画をまとめ、月内にも原子力規制委員会へ認可申請を予定していることが23日、関係者への取材で分かった。完了まで44年を見込む廃炉作業の第一歩となるが、第2原発で保管中の使用済み核燃料約1万体の具体的な搬出先は明記されない見通しで、県や立地自治体が求める県外搬出の実現には依然、不透明さが残りそうだ。
廃止措置計画には、全4工程のうち第1段階の「解体工事準備期間」(10年)に行う具体的な項目を記載。使用済み核燃料は、廃炉期間の折り返しとなる22年目までに取り出しの完了を目指す。
第2原発の敷地内に新設する貯蔵施設での一時保管を経て全量を県外へ搬出するが、計画上は「廃止措置が終了するまでに、全量を再処理事業者へ譲り渡す」との表現にとどめ、具体的な受け入れ先には触れないとみられる。
東電は原子力規制委への申請に合わせ、昨年12月に県と楢葉、富岡の立地2町と結んだ安全確保協定に基づき、県と両町に事前了解願いを提出する。解体工事準備期間に行う汚染状況調査の結果などを踏まえて第2段階以降に反映し、原子力規制委に計画変更の認可を届け出る予定だ。
東電は昨年7月に福島第2原発全4基の廃炉を決定し、廃止措置計画の策定に着手。計画は廃炉の前提で、原子力規制委の承認を得て実際の作業が始められる。