2021年8月21日土曜日

原発作業員らのコロナ感染相次ぐ 東電「対策を検討する」

 東電によると、1日当たり約4000人が働く第1原発では、18日までに98人の感染が判明しました。7月下旬から増加し、8月だけで59人の感染が確認されました。

 また中間貯蔵施設の業務や除染など環境省の発注事業では、17日までに作業員79人の感染が判明し、このうち32人の感染が8月に確認されました。
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原発作業員らのコロナ感染相次ぐ 東電「対策を検討する」
                            毎日新聞 2021/08/20
 東京電力福島第1原発の作業員や、中間貯蔵施設の業務や除染など環境省発注事業に携わる作業員の間で、新型コロナウイルスの感染が相次いでいる。東電や環境省は、現時点で業務の進行に大きな影響はないとしているが、警戒を強めている。
 東電によると、1日当たり約4000人が働く第1原発では、18日までに98人の感染が判明した。7月下旬から増加し、8月だけで59人の感染が確認され、東電は全国的な感染拡大の影響とみている。これまでにクラスター(感染者集団)の発生はないというが、同じ作業班で複数人の感染が判明したケースもある。東電は3日付で社員や協力企業の作業員に対し、県外への不要不急の移動や、家族以外との会食の自粛を強く要請。「引き続き状況を確認し、対策を検討する」という。
 環境省の発注事業では、17日までに作業員79人の感染が判明し、このうち32人の感染が8月に確認された。福島地方環境事務所によると、被災家屋の解体などで生じた廃棄物を処理する楢葉町の施設で働く作業員の間でクラスターが発生し、14日までに13人の感染が判明した。同じ車に乗って通勤した際に感染が広がったとみられ、17日から規模を縮小して作業を再開した。
 同事務所の担当者は相次ぐ感染確認について「元請け企業には感染対策の徹底を頻繁に周知しているが、下請け企業まで伝わっているかはわからない。作業員一人一人の行動まで把握するのは難しい」と話した。【寺町六花】