柏崎刈羽原発再稼働の安全性に関する新潟県独自の3つの検証を総括する委員会が休眠状態にある問題について、花角知事は10日の定例会見で、今後は防災局や福祉保健部など県の部局で統括を行うと、次のように述べました。
「報告書はそろっているので、これらに齟齬がないか矛盾がないかをチェックしたうえで、エッセンスを取り出してまとめるということで、心配はない」
これについて検証総括委 前委員長の池内了氏は「知事の思い通りの検証総括になることが明白になった。委員会の議論がしっかり反映されるか疑問が残る」と、BSNの取材でコメントしました。
県が再稼働に前向きなのは明らかなので、それに沿ったまとめ方になるものと思われます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
原発再稼働 新潟独自の3検証統括について「知事の思い通りに…議論が反映されるか疑問」と池内了前委員長
BSN新潟放送 2023/05/10
柏崎刈羽原子力発電所の再稼働の前提となる「原発の安全性に関する新潟県独自の3つの検証」を総括する委員会が休眠状態にある問題について、花角英世知事は10日の定例会見で、今後は委員会ではなく防災局や福祉保健部など県の部局で統括を行うと述べました。
【新潟県 花角英世知事】 「報告書はそろっているので、これらに齟齬がないか矛盾がないかをチェックしたうえで、エッセンスを取り出してまとめるということ」
3つの検証について全ての報告書は既に出そろっていましたが、それを総括する委員会の池内了前委員長と新潟県との間で意見の相違があり、2年以上も委員会は開かれないまま昨年度末には委員の任期も終わり、委員会が機能していない状態が続いていました。
花角知事は「県での取りまとめに心配はない」としています。
【新潟県 花角英世知事】 「学識経験者の皆さんにはそれぞれから報告書を出していただいています。これを私たちが誤解したり曲解したりするなら、これからの歴史の中でご指摘いただければいいと思います」
花角知事は、各部局での総括作業を速やかに始めたいとしていますが、この発表について検証総括委員会前委員長の池内了氏は「知事の思い通りの検証総括になることが明白になった。委員会の議論がしっかり反映されるか疑問が残る」と、BSNの取材でコメントしました。