2023年5月20日土曜日

放射能汚染水を海に流すな! 東京行動に500人

 16日丸一日かけた「汚染水を海に流すな 東京行動」が行われました。

 10時30分から東電本社前の抗議行動、国会前での集会があり、14時からの政府に要請書を手渡す院内集会には、会場に入りきれないほどの人が集まりました。
 18時半からの日比谷野音の集会には、福島や韓国から500人が集まりました東電に遠慮してか日本のマスコミは海洋放出反対の声をほとんど伝えず、この日も海外メディアの姿ばかりが目立ったということです
 んな中で「放射能汚染水の放出に反対する北区の会」の人たちは、2年前に海洋放出が閣議決定された直後から、王子駅前で歌いながら訴えてきました。
 会津若松市の片岡輝美さんは日比谷野音の集会で、「内堀福島県知事、そして福島第一原発が立地する双葉町と大熊町の首長あてに、海洋放出反対の思いを届ける「ハガキ作戦」を展開しすでに1300通のハガキが届けられたことを報告しました。
 レイバーネット日本が伝えました。
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放射能汚染水を海に流すな 東京行動に500人
                 堀切さとみ レイバーネット日本 2023-05-17
 放射能汚染水の海洋放出が、この夏にも強行されようとしている。大事故を起こしたこの国で、本当にこんなことがまかり通ってしまっていいのか。
 5月16日「汚染水を海に流すな!東京行動」が行われ、丸一日かけた行動となった。
 この日は10時30分から東電本社前の抗議行動、国会前での集会があり、14時からの政府に要請書を手渡す院内集会には、会場に入りきれないほどの人が集まったという
 筆者は18時半からの日比谷野音の集会に駆けつけたが、福島や韓国から500人が集まっていた
 小名浜漁協の柳内孝之さんが、福島の漁師たちの、翻弄され続けた苦悩を切々と語った。「事故直後、原子炉から漏れた放射能汚染水が海に流れ出た。一時期、構内のタンクに保管したが、満杯になると『低濃度』と称し、海に投棄している。一方的に方針を決められ、漁業者には何の説明もなかった。各省庁に問い合わせたが、たらい回しされてきた。福島の漁業は終わりだと絶望したが、幸いにも少しずつ浄化が進み、試験操業を続けている。それでも事故前の二割の水揚げ量に過ぎない。その間にも原発構内から汚染水が漏れることが何度かあり、海産物は受け入れを拒否されてきた」 「関係者の理解なしに汚染水の処分はしないと言っている。漁業者は理解などしていない。国はきちんと向き合うべきだ」と結んだ。
 海洋放出反対の声を、日本のマスコミはほとんど伝えない。この日も、海外メディアの姿ばかりが目立った。そのような中で「放射能汚染水の放出に反対する北区の会」の人たちは、二年前に海洋放出が閣議決定された直後から、王子駅前で歌いながら訴えてきた
「世論調査によると、海洋放出されることを半数の人が知らない。大マスコミの沈黙のせいではないか。私たちは小さなマスコミになる」

 そして、会津若松市の片岡輝美さんは「内堀福島県知事、そして福島第一原発が立地する双葉町と大熊町の首長あてに、海洋放出反対の思いを届ける「ハガキ作戦」を展開している。すでに1300通のハガキが届けられ、その中には小学生からのハガキもある」と話した。

 ステージには、やむにやまれず韓国からやってきた、四名の若者たちの姿もあった
 その中の一人は、筆者のインタビューにこう語った。「汚染水問題、韓国での関心はものすごく高い。日本でも沢山の人が反対し心配していると思うが、そうした声が国会、政府に届いていないのではないかと思う。国、東電は、何とか思いとどまってほしい。海外での反対の声がいくら高まったとしても、日本に住んでいる人たちが反対しない限り、止められないと思う。だから最後まで頑張ってほしいし、韓国に住む私たちも出来る限り協力したい」 

 この12年、どれほど放射能におびえる暮らしを強いられてきただろう。海洋放出を認めたら、今度は自分たちの手で放射能を拡散することになる。
 私たちの行動を、世界が注視しているのだ。