原発推進等5法案(GX電源法案)が10日、参院本会議で審議入りしました。共産党の岩渕友議員は、脱炭素やエネルギー危機を口実に、原発事故の反省も教訓も投げ捨て原発回帰に突き進む岸田首相に対し、「安全神話に陥り、再び事故を起こしたら責任をとれるのか」と迫りました。
同法案は、経産相の認可で運転期間の60年超を可能とする上、延長回数の限度がなく、「将来にわたって原発を活用するための法的な枠組みづくりだ」と追及し、原発を優先する送電網の利用ルールが再生可能エネルギーの導入を阻み続けていると指摘しました。
5月11日、原発回帰路線の撤回と原発ゼロを求める「イレブン行動」が11日、各地で取り組まれました。東京では、全労連、新日本婦人の会などでつくる原発をなくす全国連絡会が新宿駅前で原発回帰路線の撤回、海洋放出中止を求める二つの請願署名への協力を呼びかけ、「岸田首相は国民の反対の声を聞いて」と署名に応じる人たちの列ができました。
しんぶん赤旗の2つの記事を紹介します。
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事故起きたらどうする 参院本会議で岩渕議員 原発法案の無責任告発
しんぶん赤旗 2023年5月11日
原発推進等5法案(GX電源法案)が10日、参院本会議で審議入りしました。同法案は原子力基本法など5本の改定を束ねた法案。日本共産党の岩渕友議員は、脱炭素やエネルギー危機を口実に、原発事故の反省も教訓も投げ捨て原発回帰に突き進む政府を厳しく批判。岸田文雄首相に対し「安全神話に陥り、再び事故を起こしたら責任をとれるのか」と迫りました。(質問要旨)
同法案は、運転期間を制限する条文を、原子力規制委員会が所管する原子炉等規制法から削除し、推進側である経済産業省が所管する電気事業法に移します。岩渕氏は「規制委員会の独立性に重大な疑念を抱かせる」と指摘。改定により経産相の認可で運転期間の60年超を可能とする上、延長回数の限度がないと批判しました。
また、原子力基本法の改定で原発の活用を「国の責務」とし、原子力産業の安定的な事業環境の整備などを新設することをあげ、「将来にわたって原発を活用するための法的な枠組みづくりだ」と追及しました。
岩渕氏は、原発を優先する送電網の利用ルールが再生可能エネルギーの導入を阻み続けていると指摘し、「原発を最優先とするルールこそ抜本的に変えるべき」と主張しました。
岸田首相は、原発の安全性について「事故の防止に最善かつ最大の努力をしていく方針を明記している」などと無責任に答弁。高市早苗科学技術政策担当相は、国の原子力産業への支援について「従来の政府方針を明確化するもの」とまともに答えませんでした。
悪法ノー 全国で行動 原発回帰止めよう
しんぶん赤旗 2023年5月12日
(写真)「原発回帰は許せない」と署名する人たち=11日、東京・新宿駅前
岸田政権が進める原発推進等5法案(GX電源法案)が参院で審議に入るなか原発回帰路線の撤回と原発ゼロを求める「イレブン行動」が11日、各地で取り組まれました。
東京では、全労連、新日本婦人の会などでつくる原発をなくす全国連絡会が新宿駅前で原発回帰路線の撤回、海洋放出中止を求める二つの請願署名への協力を呼びかけました。「岸田首相は国民の反対の声を聞いて」と署名に応じる人たちの列ができました。
新日本婦人の会のAさんは、原発事故で「いまも8万人以上が避難を余儀なくされ、復興への努力が続いている」と紹介。汚染水の海洋放出は復興を妨げるとし、「放出を止めるため一緒に声をあげよう」と呼びかけました。
全国商工団体連合会の牧伸人常任理事は、「原発の運転で膨大な放射性廃棄物が増え続けている。廃棄物の処理の見通しは立っていない」と指摘。「再生可能エネルギーの推進は地域に新たな雇用を生む政策です」と訴えました。
日本共産党の笠井亮衆院議員は、GX電源法案について「国民的議論もないまま、強行成立させようとしている」と批判。「再生可能エネルギーへの転換こそ進めるべきだ」と強調しました。
署名した会社員の女性(42)=東京都世田谷区=は「原発事故を起こした日本でこんなに原発に固執するのは許せない。日本には、風力、太陽光、小水力など可能性がいっぱいある」と語りました。
難民の実態知って
(後 略)