2023年11月18日土曜日

新潟県の『原発に関する3つの検証』説明に「具体的に示すべき」と自治体から意見続出

 17日に開かれた原発に関する「3つの検証」の総括について新潟県が自治体の担当者に説明する会議で、県は3つの検証の報告書の間で「矛盾や齟齬はなかった」という総括を出したということです

 それは各検証委員会が検証の対象を明確に認識していたということに過ぎず、そんな無内容な総括に一体どんな価値があるというのでしょうか。まして自治体の代表に敢えてそんな説明をすることで、一体何が進展するというのでしょうか。理解不能です。
 それは燕市の担当者が「市民に理解していただけるような説明の仕方をしてもらいたい」と述べ、長岡市の担当者が「3つの報告書にある課題や教訓、影響、提言を、柏崎刈羽原発に関する議論の中で具体的に示していくべきだ」と指摘した通りで、県は多年にわたって綿密に検証した結果をどう生かすべきかを真剣に考えるべきです。
 池内元総括委員長による独自の報告書がなおさら待たれます。
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新潟県の『原発に関する3つの検証』説明に「具体的に示すべき」と自治体から意見続出
                         BSN新潟放送 2023/11/17
原発に関する「3つの検証」の総括について新潟県が自治体の担当者に説明する会議が開かれました。
この会議は、県が行った「3つの検証」の総括について理解を深めたいと、市町村側が要望して開催されもので各市町村の担当者が出席しました
「3つの検証」をめぐっては外部有識者らでつくる検証総括委員会が総括することになっていましたが、委員長だった池内 了氏と県の間で意見が対立。
最終的に県が総括を行い3つの検証の報告書の間で「矛盾や齟齬はなかった」と結論付けました。

長岡市の担当者は】「課題ですとか、教訓、影響、提言と言ったものを柏崎刈羽原発に関する議論の中で具体的に示していくべきではないかと考えますが」
このほか、市町村からは「県民に分かりやすく説明するべき」という意見や「池内氏がまとめた報告書をどう扱うのか」という質問が出ました。

これに対し県は…
Q「池内氏の報告書は?」
【県原子力安全対策課 金子信之 課長】「これ(県公表)が総括なんだというふうに我々は思っていますので、それ以外はいかがなものかと思いますが、私どもとしてはそれについて何か対応するということは考えていません」
県は「3つの検証の総括」に関する県民説明会を今月29日と来月25日に開催します。
一方、池内氏は22日に独自の検証報告書の完成版を公表するということです。


原発事故“3つの検証”総括を市町村に説明 “冬の避難”に不安の声も 県民説明会は29日から
                     NST新潟総合テレビ 2023/11/17
今年9月に福島第一原発事故に関する、新潟県独自の3つの検証の総括が終了したことを受け、11月17日に県内の市町村の担当者による原子力安全に関する研究会が開かれました。

長岡市 磯田達伸 市長
「(柏崎刈羽原発の)再稼働の議論が将来始まる前に整理して、住民にも説明していく責任が我々にはある
この日は、県の担当者が3つの検証の総括の結果や柏崎刈羽原発で進められている安全対策の現状などについて説明。
市町村の担当者からは、検証の総括に関して「検証で明らかになった課題などを具体的に報告書で示すべき」といった意見が出されました。
また、冬に原発事故が起きた場合の避難に関しては、除雪体制などへの不安の声が上がりました

県防災局原子力安全対策課 金子信之 課長
我々もそういう部分を受け止めながら、市町村さんと一緒になって取り組んでいきたいし、継続していきたい

燕市総務部防災課 深澤賢一 課長
市民に理解していただけるような説明の仕方をしてもらいたい
県は3つの検証の総括についての県民向けの説明会を11月29日と12月25日に開催する予定です。