2013年9月29日日曜日

福島原発は津波ではなく地震で損壊したのでは?

 菅内閣で首相補佐官を務めた馬淵澄夫氏が、福島原発の事故は津波が来襲する前の地震で引き起こされた可能性があることを、集会で明らかにしました。

 福島原発が津波ではなく地震で損壊したという疑いは当初からあり、外国紙はその疑いを伝えましたが、国内メディアは一切報じませんでした。
 発電停止事故に備えて外部から電力を供給するための送電設備もありました。しかしその鉄塔は地震で倒れてしまいバックアップ電源を失ったのが、原子炉を冷却不能にしたそもそもの始まりでした。
 地震時以降の運転データの解析から、海水冷却ポンプが地震の直後に停止し、原子炉内の計器用の細管が破損したことも明らかにされました。
 原子炉建屋の機械室で配管から水が噴出したという運転員の証言を伝えたのは外国紙でした。

 東電や政府が地震による損壊を絶対に認めようとしない理由は、それを認めると原発の耐震性が不足ということになり、再稼動ができなくなるからです。
 
 今回東電が再稼動を申請した柏崎刈羽原発の耐震強度は、地震による横揺れの加速度を従来どおり1209ガルと想定しています。中越沖地震時の実測値として2058ガル、1862ガル、1459ガル等があるにもかかわらずです。
 これは出来上がった装置の耐震性を補強することなど事実上できないからに他なりません。
 
    2013年3月30日「柏崎刈羽原発敷地内の断層について(続報)」
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「原発事故原因、地震か津波か特定されず」民主・馬淵氏
朝日新聞 2013年9月28日
■馬淵澄夫・民主党衆院議員 
 実は今もって、地震で原発に問題が起きたかどうかの確認は取れていないんです。安倍首相が東京電力福島第一原発の5、6号基の廃炉を決定したことによって、原発関係者が胸をなで下ろしているという連絡が、私のところに来ました。なぜか。5号基、6号基の廃炉が決定すれば、IAEA(国際原子力機関)を含めさまざまな調査が行われない。あの福島第一原発の事故は本当に地震によって誘発されたのか。日本政府はすべて津波によるものだと決めています。しかし、まだ事故原因の特定は全くされていないはずです。 

 私は繰り返し、地震による可能性があるのではないかと首相補佐官就任直後から言い続けましたが、黙殺されました。地震によるものだという調査結果が出て基準地震動の見直しを図ったとすれば何が起こるか。日本の原発54基すべて動かなくなる。そのことを避けたいのは原子力関係者の中では根強く残っているのではないか。(都内での集会で)