2023年4月3日月曜日

福島・浪江に国際研究教育機構が開所

 福島第1原発事故からの創造的復興に向け、政府は1日、福島国際研究教育機構を福島県浪江町に設立しました。

 機構は、日本の科学技術力や産業競争力の向上を目指し ①ロボット ②農林水産 ③エネルギー ④放射線科学・創薬医療 ⑤原子力災害の知見集積―の5分野で研究や人材育成を進めます。2329年度を第1期とし研究開発などに1000億円程度を投じ50程度の研究グループに国内外から数百人の研究者が参加する見込みです
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福島・浪江に国際研究教育機構が開所
                             河北新報 2023/4/2
 東京電力福島第1原発事故からの創造的復興に向け、政府は1日、福島国際研究教育機構(F―REI=エフレイ)を福島県浪江町に設立した。開所式に岸田文雄首相が出席し、「東北復興の夢と希望になる」と期待を述べた。
 機構は、日本の科学技術力や産業競争力の向上を目指し ①ロボット ②農林水産 ③エネルギー ④放射線科学・創薬医療 ⑤原子力災害の知見集積―の5分野で研究や人材育成を進める。復興庁設置期間の2030年度までに本格稼働させる。
 23~29年度を第1期とし研究開発などに1000億円程度を投じる。第1期は50程度の研究グループに国内外から数百人の研究者が参加する見込み。
 機構の本拠地はJR常磐線浪江駅西側の川添地区の約10ヘクタールに国が整備する予定。当面は複合施設「ふれあいセンターなみえ」の一部を仮事務所として利用し、復興庁や自治体の職員ら計約60人が常駐する。
 理事長に前金沢大学長の山崎光悦氏(71)が就いた。理事は元NEC最高技術責任者の江村克己氏(65)、木村直人文部科学審議官(55)が務める。山崎理事長は記者会見し「期待が大きいことをひしひしと感じている。まずは基盤づくりと存在感の提示に全力を注ぎたい」と語った。
 エフレイは研究機関や大学との連携も進める方針。同日、福島高専(いわき市)と人材育成や研究開発に関する合意書を交わした。