2018年10月22日月曜日

住民に最大20万円の和解案提示 相馬市の原発集団ADR

 福島県飯舘村に隣接する相馬市玉野地区の住民419人が福島原発事故の慰謝料増額を求めたADRで、最大20万円を賠償する和解案されました。
 24年、住民の約9割に当たる人たちが「精神的苦痛は避難区域(飯館村)と何ら変わらない」として1人当たり月10万円の慰謝料増額を求めていました。
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住民に最大20万円の和解案提示 相馬市の原発集団ADR
共同通信 2018年10月21日
 国の原子力損害賠償紛争解決センターは、福島県相馬市玉野地区の住民419人が東京電力に福島第1原発事故の慰謝料増額を求めた裁判外紛争解決手続き(ADR)で、最大20万円を賠償する和解案を示した。住民側弁護団が21日、記者会見して明らかにした。
 
 弁護団によると、和解案は事故が起きた2011年に限り、事故当時19歳以上の住民に月1万~2万円、妊娠していた住民に月5千~1万円を上乗せする内容。18歳以下は国の指針で別に賠償が定められていることや、年齢などによって精神的苦痛も多様だとして対象外とした。
 
 玉野地区は一時全域が避難区域となったし、賠償額は一律で8万円。24年、住民の約9割に当たる419人が「精神的苦痛は避難区域と何ら変わらない」として1人当たり月10万円の慰謝料増額を求めてADRを申し立てた。
 弁護団は、住民の意向を聞いて受諾するか決める方針だが「和解金額は低い」と批判している。

もんじゅ で装置乾燥用のアルゴンガス漏れ

もんじゅ、装置乾燥用のガス漏れ 被ばくや外部への影響なし
共同通信 2018年10月19日
 日本原子力研究開発機構は19日、廃炉作業中の高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)で、燃料洗浄装置の乾燥のため循環させていたアルゴンガスが漏れるトラブルがあったと発表した。ガスに放射性物質は含まれておらず、作業員の被ばくや外部への影響はないという。
 
 機構は13~31日の間、機器整備などのため、8月に始めた使用済み核燃料の取り出し作業を中断しているが、11月からの再開にも支障はないとしている。
 機構によると、燃料洗浄装置は、取り出した使用済み燃料に付着した冷却材の液体ナトリウムを洗い流す装置

22- 栃木県環境放射能レベル

栃木全県】環境放射能の調査結果(原子力規制委発表)
  下野新聞 2018年10月20日
▼空間放射線量率(20日午後5時。単位はすべてマイクロシーベルト/時。
 地上1メートルで測定。宇都宮(下岡本町)のみ高さ20メートル) 
 
宇都宮(下岡本町) 0.039
宇都宮(西川田町) 0.056
足利(本城)    0.044
栃木(西方町本城) 0.050
栃木(岩舟町静)  0.045
佐野(堀米町)   0.052
鹿沼(仲町)    0.044
日光(瀬川)    0.075
日光(中宮祠)   0.048
小山(犬塚)    0.050
真岡(田町)    0.052
大田原(湯津上)  0.045
矢板(本町)    0.050
那須塩原(共墾社) 0.084
那須塩原(関谷)  0.075
さくら(松山)   0.033
那須烏山(中央)  0.047
下野(薬師寺)   0.040
上三川(しらさぎ) 0.037
益子(益子)    0.041
茂木(茂木)    0.044
市貝(市塙)    0.040
芳賀(祖母井)   0.031
壬生(壬生甲)   0.047
野木(丸林)    0.048
塩谷(船生)    0.056
高根沢(石末)   0.047
那須(寺子丙)   0.072
那珂川(馬頭)   0.056
 
  【参考】国が示した基準値は空間放射線量率換算で0.23マイクロシーベルト/時

2018年10月21日日曜日

津波対策「即応不要と判断」武黒元副社長/理解に苦しむと新潟日報

 強制起訴された東電旧経営陣3人の公判で、19日には武黒一郎元副社長(72)への被告人質問が行われ、同氏は、質問に答え、最大15.7mの津波試算を把握した際に「すぐに何かしないといけないとは思わなかった」と述べました。
 
 そうした東電経営者たちの姿勢に対して、新潟日報は社説で、
原発を運転する電力会社にとって、安全と安心の確保は立地地域への最大の責任で、そのためにはリスク管理を徹底しなければならない」、「077中越沖地震で、柏崎刈羽原発で4基が緊急停止し敷地内の建物や道路などが損傷する被害経験したにもかかわらず、国の地震予測を信頼性がないと決めつけたのは理解に苦しむ
と述べました
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東電公判 津波対策「即応不要と判断」 武黒元副社長、武藤氏と同じ見解
東京新聞 2018年10月20日
 東京電力福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣三人の公判が十九日、東京地裁(永渕健一裁判長)であった。武黒(たけくろ)一郎元副社長(72)は被告人質問で、最大一五・七メートルの津波試算を把握した際の対応を問われ、「すぐに何かしないといけないとは思わなかった」と述べ、ただちに対策を取る必要性を認めなかったと述べた。
 
 被告人質問は、武藤栄(さかえ)元副社長(68)に続き二人目。武黒元副社長は二〇〇八年三月に国の地震予測「長期評価」に基づく津波試算が判明した際、原子力・立地本部長を務め、原発の安全対策を担う責任者だった
 副本部長だった武藤元副社長が先に試算を把握したが、まずは外部機関に試算手法の研究を委託するよう部下に指示。〇八年八月、武黒元副社長に方針を報告したと被告人質問で答えていた。
 武黒元副社長は試算結果を把握した時期について、武藤元副社長とは別の部下から「〇九年四月か五月に報告を受けた」と証言。「部下からは『あてにならない』と聞いた。専門家に聞いてはっきりさせないと前に進めないので、まずは外部機関への調査委託でいいと思った」と述べ、武藤元副社長と同様の判断をしたことを明らかにした。「長期評価は根拠がないと思ったので、そのままの高さで津波が襲来するのは考えにくかった」とも述べた。
 
 調査期間の見通しについては、「部下からは年単位でかかると聞いた。『ちょっと長いな』と思ったが、別に『遅すぎる』とは思わなかった」と強調。一方で部下に調査の進捗(しんちょく)を問うことも特にしなかったという。
 武黒元副社長への被告人質問は三十日も続行し、その後、勝俣恒久元会長(78)への被告人質問が始まる。 (蜘手美鶴)
 
 
社説 東電被告人質問 立地地域への思い見えぬ
新潟日報 2018年10月20日
 想定を超える巨大津波が原発を襲えば、立地地域に暮らす多くの住民やその暮らしが脅かされるかもしれない。そうした想像力が、経営側に欠如していたとしか受け取れない。
 東京電力福島第1原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣3人の公判で、被告人質問が行われている。
 既に武藤栄、武黒一郎両元副社長に対する質問があり、今月末には勝俣恒久元会長が出廷する予定だ。3人は「事故は予測できず、対策を講じても防げなかった」と、そろって無罪を主張している。
 
 焦点は、津波対策の先送りを指示していたかどうかである。津波対策の「キーマン」とされる武藤氏は、質問でこの点について否定した。
 武藤氏は事故前の2008年6月、国の地震予測である「長期評価」を基に、最大15・7メートルの高さの津波が原発敷地を襲う可能性があるとの試算結果を担当者から伝えられた。
 だが長期評価には信頼性がなく、対策を決められる状況にないと判断し、試算手法の研究を専門家に依頼するよう指示したという。
 検察官役の指定弁護士は「先送り」と主張し、津波対策の先送りは経営判断と受け止めたとする東電社員の証言もある。
 しかし、武藤氏は「時間を稼ぐ意図は全くなく、対策の先送りと言われるのは心外だ」と強調した。
 
 主張が平行線をたどる中で浮かび上がったのは、経営側の危機管理意識の甘さである。東電が、原発の運転を担う組織としての資格を欠いていたことを物語るものだ。
 巨大地震や巨大津波は、いつ襲ってくるか分からない。災害によって原発が損傷し、外部に放射性物質が放出されるような事態を招けば、立地地域への大きな不安となる。
 原発を運転する電力会社にとって、安全と安心の確保は立地地域への最大の責任だ。そのためにはリスク管理を徹底しなければならない
 経営陣がそうした認識を強く抱いていれば、もっと真剣に津波対策に向き合うことになっていたはずだ。
 07年7月には中越沖地震が発生した。地震による揺れは想定を大きく上回り、柏崎刈羽原発で動いていた4基が緊急停止した。原発敷地内の建物や道路などが損傷する被害も出た。
 その経験があったにもかかわらず、なぜ国の地震予測を「信頼性がない」と決めつけるような態度を取ったのか。理解に苦しむばかりである。
 
 東電はことあるごとに「地域の安全と安心を重視する」と強調してきた。あれは、口約束にすぎなかったのか。
 武藤氏も武黒氏も被告人質問の冒頭で事故による犠牲者や避難者に謝罪したが、それで済むはずはあるまい。
 勝俣氏を含め旧経営陣は、自らの重い責任を胸に刻み直さなければならない。

燃料搬出機器不具合で福島県が東電に再発防止を要請

 福島第1原発3号機で、核燃料を取り出す機器の不具合は、9月末からの総点検で新たに4件の不良箇所が見つかるなど際限のない状態です。
 福島県は19日、確実な再発防止を東電に申し入れました。
 使用済み核燃料はキャスクに収納されない状態で空中に露出すると、そのフロアには人間が上がれないほどの放射能を出すと言われています。
 こんなに基礎的なトラブルが続出する状況で、本当に大丈夫なのかと思わざるを得ません。
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<福島第1> 3号機・燃料搬出機器不具合 県、東電に再発防止要請
河北新報 2018年10月20日
 東京電力福島第1原発3号機で、核燃料を取り出す機器の不具合判明が続いている。9月末からの総点検で新たに4件の不良箇所が見つかるなど「底なし」の状況で、部品の品質に関する内部の指摘も見過ごされていた。福島県は19日、確実な再発防止を東電に申し入れた
 
 4件のうち3件は、燃料をプールからつり上げる燃料取扱機(FHM)で見つかった。プール内のがれきをつかむ装置は「腕」の関節が緩む異常があり、がれきを吸うポンプにはケーブルに浸水が原因とみられる絶縁不良があった。がれきをつかむ腕を上げ下げする装置の速度センサーの故障も分かった。
 別の1件は燃料を建屋外に搬出するクレーンで、重りをつり上げる際にブレーキ異常が検知された。
 
 不具合が相次ぐ理由について、東電は海外から調達した部品の品質管理不備を挙げる。FHMとクレーンは売買契約を結んだ東芝の発注で海外メーカーが製造。部品も海外で調達され、東電は部品ごとの品質確認をしていなかった。
 FHMなどは2017年11月の3号機への設置前にも約30件の不具合が発生。東電内部の第三者組織が16、17年の2度、海外調達の問題点を指摘していたが、具体的な対策には結び付かなかったという。
 
 県は東電幹部を県庁に呼び、実際の燃料取り出しは万全の状態で臨むように要請。成田良洋危機管理部長は「責任の所在を曖昧にしないように」とくぎを刺すとともに、「本当に大丈夫かと思わざるを得ない」と懸念を示した。
 東電福島第1廃炉推進カンパニーの小河原克実氏は取材に「県の指導を重く受け止め、安全点検をしっかり進める」と強調。「18年度中ごろ」の開始計画を断念した燃料取り出し時期のめどは立っていないとの認識を示した。

21- 毎金曜日 官邸前抗議に19日は500人

 毎金曜日夕刻に行っている首相官邸前抗議に、19日には500人が参加しました。
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原発固執政策変えよう 反原連が官邸前抗議
 2018年10月20日
 首都圏反原発連合(反原連)は19日、首相官邸前抗議を行いました。九州電力が原発稼働を続けながら「電力が余る」として太陽光発電の出力を抑制したことに対し参加者から「原発をベースロード電源とするエネルギー政策を変えよう」との声が上がりました。
 
 国会正門前エリアでは、原発再稼働に固執する安倍政権や九州電力への批判の声が相次ぎました。
 横浜市から参加した男性は「九州電力による太陽光発電の抑制の根っこには、原発を『ベースロード電源』とする安倍政権のエネルギー基本計画がある。国民が声をあげて、エネルギー政策から原発を外させよう」と訴え。東京都葛飾区の女性は日本原電東海第2原発再稼働に反対する請願が区議会で不採択になったものの、「引き続き、地元から行動を続けたい」と語りました。
 
 この日は、500人(主催者発表)が参加。日本共産党の吉良よし子参院議員が国会正門前でスピーチしました。
写真
「エネルギー基本計画を見直せ」と声をあげる参加者=19日、首相官邸前

2018年10月20日土曜日

東電公判 武黒元副社長 津波報告「記憶にない」と

 福島原発事故強制起訴された東電旧経営陣3人の第32回公判で、19日、武黒一郎元副社長(72被告人質問を受けました。2008年に津波の試算結果の報告を受けたかどうかについて「記憶にないが、あってもおかしくはない」と述べました
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東電公判 武黒元副社長、津波報告「記憶にない」
     武藤氏と食い違い
東京新聞 2018年10月19日
 東京電力福島第一原発事故を巡り、業務上過失致死傷罪で強制起訴された東電旧経営陣三人の第三十二回公判が十九日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。武黒(たけくろ)一郎元副社長(72)は被告人質問で、事故前の二〇〇八年に津波の試算結果の報告を受けたかどうかについて「記憶にないが、あってもおかしくはない」と述べた。武藤栄(さかえ)元副社長(68)は十六日の被告人質問で報告したと説明していた。
 
 被告人質問の冒頭では、事故の犠牲者や避難者に謝罪。「原発の責任ある立場にあった者として、皆さまに深くおわび申し上げる」と深く一礼した。武黒元副社長は「事故は予測できなかった」と無罪を主張している。
 
 武藤元副社長によると、〇八年六月に東電の担当者から、国の地震予測「長期評価」を基に最大一五・七メートルの高さの津波が原発の敷地を襲うとの試算結果を伝えられた。しかし、長期評価には信頼性がないと判断し、七月に試算手法の研究を専門家に依頼するよう指示。試算結果は八月になって武黒元副社長に報告したという。
 
 武黒元副社長は、この報告は記憶がないとしたが、〇九年四~五月には当時原子力設備管理部長だった吉田昌郎元第一原発所長(故人)から試算結果の報告を受けたと説明。「長期評価には根拠がないため、専門家の研究結果が出ないと先に進めないと思った」とした。
 
 検察官役の指定弁護士の主張では、これに先立つ〇八年二月にも、被告の三人が出席した社内会議で、長期評価を基にした暫定の試算では津波が七・七メートル以上になると説明があり、対策に長期評価を取り入れる方針が了承されたとされる。
 これに対し、武黒元副社長は被告人質問で「説明は覚えていない。方針も了承されていない」と話した