佐賀県は4日、同県原子力安全専門部会に意見を聞く会合を開き、九電の申請内容や原子力規制庁の審査概要に関して疑問が解消されたとして、九電から出された事前了解願に対して近く判断を下す姿勢を示しました。
記事中で、原子力規制庁はフィルタベントなど設備の性能レベルに関する質問に「国外のものと遜色ない設備」と回答したとなっていますが、柏崎刈羽原発のケースではセシウムの除去率が僅かに6分の1ということで、国外の設備と比べて桁外れに貧弱なものだったので俄かには信じられません。
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佐賀県、事前了解を近く判断 玄海原発のテロ対策施設
佐賀新聞 2019年6月5日
九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県東松浦郡玄海町)に設置されるテロ対策施設「特定重大事故等対処施設(特重施設)」について、佐賀県は4日、原子力の専門家らでつくる県原子力安全専門部会(部会長・工藤和彦九州大学名誉教授)に意見を聞く会合を開いた。県は、九電の申請内容や原子力規制庁の審査概要に関して疑問が解消されたとして、九電から出された事前了解願に対して近く判断を下す姿勢を示した。
会合で委員が特重施設の設置場所について質問、九電は「確定しているが公開はできない」と答えるにとどめた。一方で「(施設は)できるだけ地下がいいが、機能を持たせるために地上ではないといけない設備もある。地下が基本だが、できないところは(原子炉建屋から)離すなどして同時に(攻撃などで)やられないようにする」とした。
また、原子力規制庁は玄海原発の特重施設についての審査の経緯を報告。フィルタベントなど設備の性能レベルに関する質問には「国外のものと遜色ない設備」と回答した。地震動についての質問には後日回答するとした。
会合後、県民環境部の落合裕二部長は「専門的な観点からさまざまな問いが出され、大きな疑問点は残らなかった」とし、事前了解の可否について「改めて専門部会を開く必要はない。判断を長引かせるつもりはない」と述べた。