ベトナム詩人が帰還困難区域視察 「子どもの思い出壊した」
共同通信 2019/6/23 18:44
ベトナムの少数民族チャムの詩人インラサラさん(61)が福島県を訪問し、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域などを23日、視察した。ベトナムでは日本などが原発建設を受注したが白紙撤回となった。インラサラさんは休校中の中学校などを見て「原発事故は子どもたちの思い出を壊した」と感想を述べた。
蒸し暑い午前、インラサラさんは福島県農民連などの案内で浪江町の帰還困難区域に入った。事故前にお祭りが開かれていたという神社に人けはなく、野生のイノシシが食べたとみられるタケノコが道端に落ちていた。インラサラさんは「荒れ果てていて幽霊の町のようだ」と声を落とした。