汚染牧草の処理、9月に実証実験 南三陸町
河北新報 2019年06月18日
宮城県南三陸町は17日、東京電力福島第1原発事故で生じた国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の汚染廃棄物のうち、400ベクレル以下の汚染牧草をすき込みで処理する実証実験を9月中旬から下旬に行う方針を示した。町議会定例会で説明した。
実験は同町入谷の桜沢地区の民有牧草地で行う。約750平方メートルの土壌に汚染牧草約2トンをすき込み、牧草の種をまいて育てる。生えた牧草を今冬と来年春に刈り取り、放射性物質の移行を調べる。
町内の畜産農家16軒が一時保管している汚染牧草は約290トンで、そのうち400ベクレル以下は約276トン。町は安全性に問題がなければ、本格的な処理を2020年9月から保管農家の所有地で実施する方針。
町議会定例会は同日、入谷公民館の建設工事費2億700万円を含む19年度一般会計補正予算など24議案を原案通り可決、報告4件を受け閉会した。