敦賀2号機は、規制委側が原子炉建屋直下に活断層がある可能性を指摘したのに対して、原電は活断層を否定するデータを呈示する必要がありますが、地質データを無断で書き換えるなどしたため審査が中断しています。
規制委の更田委員長は10日、「足踏み状態で前に進まないのに、行政のリソースを投入し続けるのは無責任だ。いったん凍結、止めることもある」と述べました。
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敦賀原発審査「凍結、止めることも」 2号機の断層評価長期化で規制委員長
福井新聞 2020年6月11日
原子力規制委員会の更田豊志委員長は6月10日の記者会見で、敷地内にある断層の評価を巡り長期化している日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県敦賀市)の審査について「足踏み状態で前に進まないのに、行政のリソースを投入し続けるのは無責任だ。いったん凍結、止めることもある」と述べた。
敦賀2号機は、規制委の有識者調査団が原子炉建屋直下に活断層がある可能性を指摘。原電は反論し、審査で断層の活動性を否定しようとしているが、2月に原電が審査資料の地質データを無断で書き換えていたことが判明。規制委は詳しい説明を求め、審査を中断している。
更田氏は「有識者の報告があってから、(活断層ではないとの)原電の立証は前に進んでいるのか、そう遠くないところで整理する意味はある」との認識を示した。その上で「行政手続き上、どういうやり方があるのか議論しなければいけないが、最も極端なケースでは『不許可』という判断もあるだろう」と述べた。
原発の新規制基準は活断層の真上に重要施設を設置することを禁じている。