福島県漁連は26日、いわき市で通常総会を開き、福島原発にたまり続けるトリチウム汚染水の処分方法について「海洋放出に断固反対する」とする特別決議を全会一致で承認しました。
海洋放出は風評被害のさらなる拡大を招き、「わが国の漁業の将来にとって壊滅的な影響を与えかねない」とするとともに、「国民全体で議論すべき重要な問題が一部の関係者で進められていることに強い不信と憤りを禁じ得ない」と、政府の進め方を強く非難しました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
処理水の海洋放出断固反対 福島県漁連が決議
河北新報 2020年06月27日
福島県漁連は26日、いわき市で通常総会を開き、東京電力福島第1原発にたまり続ける処理水の処分方法について「海洋放出に断固反対する」とする特別決議を全会一致で承認した。
決議では、政府の議論の進め方に関して「新型コロナウイルスの感染拡大防止に国民が努力する中、国民全体で議論すべき重要な問題が一部の関係者で進められていることに強い不信と憤りを禁じ得ない」と強く非難した。
海洋放出は風評被害のさらなる拡大を招くと指摘し「わが国の漁業の将来にとって壊滅的な影響を与えかねない」と懸念を表明。これまで国が示してきた「関係者の理解なしに放出は行わない」との方針を守るように求めた。
野崎哲会長は取材に「コロナ禍で十分な議論ができているかどうか疑問だ。決議をしたことでより確固たる立場で反対していく」と述べた。総会で承認された本年度の事業計画にも「反対の立場を堅持する」と盛り込んだ。
処理水の海洋放出を巡っては、全国漁業協同組合連合会(全漁連)が23日の通常総会で反対を特別決議している。