東京電力は、福島第1原発1~4号機のタービン建屋などに滞留していた汚染水を処理し、床面を露出させるところまで減少させたと発表しました。 注水を継続している1~3号機原子炉建屋には4400トンの滞留水が残っており、計画では22~24年度に半分程度に減らすということです。
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福島第1タービン建屋の汚染水処理完了 東電が年内目標達成
河北新報 2020年12月27日
東京電力は、福島第1原発1~4号機のタービン建屋などに滞留していた汚染水の処理を完了したと発表した。廃炉への中長期ロードマップ(工程表)で掲げた2020年内完了の目標を達成した。
滞留水処理は汚染水対策の柱の一つで、外への漏出を防ぐのが狙い。1~4号機のタービン建屋と廃棄物処理建屋、4号機原子炉建屋で処理を終えた。その他の建屋を含む滞留水の総量は19年3月時点の3万7700トンから現在、1万1400トンまで減少した。
注水を継続している1~3号機原子炉建屋には4400トンの滞留水が残る。計画では22~24年度に半分程度に減らすという。
福島第一原発 汚染水の水抜き 目標を今月達成と発表
NHK NEWS WEB 2020年12月30日
福島第一原子力発電所では建物の地下に高濃度の汚染水がたまっていて、その量を減らす取り組みが進められていますが、東京電力はタービン建屋と呼ばれる建物などで水抜きを終え、目標としていた年内に床面の露出を完了したと発表しました。
福島第一原発の原子炉建屋やタービン建屋と呼ばれる建物などの地下には、事故で溶け落ちた核燃料、いわゆる「燃料デブリ」を冷やすため、原子炉に入れ続けている水が汚染水となってたまっています。
東京電力はリスクの高いこの高濃度の汚染水を減らすためタービン建屋などで水抜きを行っていて、年内に床面を露出させるとしてきた目標を、今月達成したと発表しました。
また、汚染水を処理したあとの水に、まだ基準を超える放射性物質がトリチウム以外にも残っている問題で、東京電力は処理施設で再度除去する試験を行った結果、基準を下回るまで低減できたと発表しました。
東京電力は、仮に環境に放出する場合は、同様の処理を行うことで基準以下に下げられるめどがついたとしています。