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11.25
26日から核燃料の取り出し開始 東電、使用済みでは初 (東京新聞)
東京電力は25日、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールで、26日から2回目となる燃料取り出し作業を開始すると発表した。2011年3月の事故後、第1原発1~6号機の原子炉建屋から使用済み燃料が取り出されるのは初めて。
18日から22日にかけて初回分として取り出したのはすべて、高い放射線を出さず移送リスクが比較的少ない未使用燃料だった。東電は初回の作業を検証した結果、強い放射線と熱を出し続ける使用済み燃料の取り出しを始めても問題ないと判断した。(共同)
内部被ばく不安多く 県北の子育て世帯調査
(26日 「栃木県北部の子育て世帯調査 内部被曝への不安」本文記事参照)
11.24
森林のセシウム土壌5センチに沈着 周辺流出しにくく (茨城新聞)
(25日 「森林地帯の土壌のセシウム汚染」本文記事参照)
11.23
「聞いていない」町長ら戸惑い 第1原発周辺・国有化方針(福島民友ニュース)
政府が中間貯蔵施設の建設のため福島第1原発周辺の土地の国有化方針を固めたことについて、県や関係4町の町長らは22日、いずれも「聞いていない」として一様に戸惑いを見せた。施設の用地については石原伸晃環境相が国による買い上げを示唆してきたが、周辺の土地も含めた国有化の議論が表面化したのは初めてで、「寝耳に水」としている。
県の担当者は「全く聞いておらず、内容も把握できていないため、何も言えない」としている。
調査地点が最も多い大熊町の渡辺利綱町長は「あくまで政府側の考え」とし、「事実を確認する」と話した。政府による地質調査などが現在行われている双葉町の伊沢史朗町長は「正式な話は来ていないのでコメントは差し控える」としている。
調査で建設可能とされた地点がある楢葉町の松本幸英町長は、国から何の報告もないとした上で「町としては町内の除染で発生した10万ベクレル以下の廃棄物を保管する保管庫として、建設ではなく調査を受け入れていた段階。今の段階では何もコメントすることはできない」とした。民間管理型最終処分場の候補地を抱える宮本皓一富岡町長も政府方針については「聞いていない」と話した。
福島第1原発周辺を国有化 中間貯蔵施設で15平方キロ(東京新聞)
東京電力福島第1原発事故に伴う除染で発生した汚染廃棄物などを長期保管する中間貯蔵施設を建設するため、政府が第1原発周辺の土地約15平方キロを購入して国有化を進める方針を固めたことが22日分かった。除染を所管する環境省の石原伸晃大臣が12月前半、福島県を訪れて、佐藤雄平知事や地元4町の首長に施設建設の同意を正式に要請する。
国有化する土地は東京ドーム約320個分に相当し、地権者は数千人に上る。国が住民や地元自治体の同意を得た上で、中間貯蔵施設の建設を急ぎ、遅れが目立つ除染の加速化を図る方針だ。(共同)
11.22
原発事故慰謝料 1年で打ち切り 紛争審、避難指示解除後(東京新聞)
文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会は二十二日、同省で三十七回目の会合を開き、東京電力福島第一原発事故で避難を余儀なくされた住民への賠償指針を見直す議論をした。
一人当たり月十万円が支払われている避難区域の住民への慰謝料は、避難指示が解除されてから原則一年間で打ち切る方針で合意した。
避難指示は福島県内の十一市町村に出され、放射線量によって「帰還困難区域」「居住制限区域」「避難指示解除準備区域」に分かれる。三区域の人口は約八万一千人。
審査会は家屋の賠償についても合意した。新築時の六~八割を賠償する。最低基準とされる築四十八年以上の木造住宅では、現行の三~四倍に相当する額となる。
審査会は「実態に見合った賠償を」との訴えを受け、年内をめどに指針をとりまとめる。東電は指針に沿って賠償額を算定する。
復興政策をめぐっては、自民党が十月三十一日、除染への国費投入を柱とする提言をまとめ今月十一日に安倍晋三首相に提出した。政府は東電負担としてきた政策を見直す。
東電、今後の作業公表せず 核燃料取り出し 問われる情報公開の在り方(河北新報)
東電は、燃料を輸送容器から取り出し保管する共用プールでの作業や、2回目以降の移送日程について「核物質の防護上、答えられない。作業終了後に公表する」としている。
ただ、容器の落下など緊急時の対応は不透明で、高線量の使用済み燃料を移送する2回目以降、作業工程の危険性はさらに高くなるとみられる。
県や双葉郡の首長は「原発周辺の避難区域に立ち入りしている住民の安全を確保するためにも、情報を公開すべき」と指摘しており、今後の情報公開の在り方が問われる。
福島第1原発 破損燃料、新たに4体 廃炉工程影響必至(河北新報)
福島第1原発の使用済み核燃料プールに東日本大震災前に破損した核燃料が80体あった問題で、東京電力は21日、新たに4体の破損燃料をプールに保管していたことを明らかにした。計84体となり、廃炉工程に影響が出る可能性がある。
東電によると、4体は第1原発5、6号機に各1体、第2原発2号機に2体。いずれも震災前に破損し、各原子炉建屋内の燃料プールで長期間保管している。同社は詳しい破損時期、状況を調べている。
破損燃料の中で廃炉作業の進む1~4号機に計80体あり、このうち18日に燃料取り出しの始まった4号機に3体保管されている。80体の大半がひび割れで、他は小さな穴が空いている。1973年に初めて破損が発覚したという。
11.21
福島原発事故 避難住民 帰還後「個人線量が基本」規制委方針 「空間線量」から変更(しんぶん赤旗)
原子力規制委員会は20日の定例会合で、東京電力福島第1原発事故で避難している住民の帰還に向けた防護措置のあり方などについて、「基本的考え方」をほぼ了承しました。これまで専門家による検討会合が4回開かれ、11日に案がまとめられていたもの。
「考え方」は、帰還後の被ばく線量管理について、個人線量計による測定を基本とすることなどが明記されました。個人線量計などを用いた個人線量は、ヘリコプターなどによる空間線量率から推定される被ばく線量と比べて低くなる傾向が指摘されています。
更田(ふけた)豊志委員は「(考え方は)『不安解消』が先にきてしまっている。安心の前には必ず安全がなくてはいけない」と発言。田中俊一委員長は、「低線量被ばくに関しては安全だということを科学的に言える状況にはない。だからこそ不安がある。それにどう応えるかという視点だ」と説明しました。
福島5・6号機廃炉へ 建屋にまだ燃料3246体(朝日新聞)
東京電力福島第一原発5、6号機の廃炉に向けた検討が最終段階に入った。両機は重大事故を免れたものの、原子炉建屋内に計三千二百四十六体もの核燃料が残されている。これらが全て取り出されれば危険性が減り、建屋の活用にもつながるが、具体的な取り出し計画は未定だ。 東電はこれまで5、6号機の建屋を汚染雨水の移送先として検討するなど、活用策を模索してきた。核燃料を早期に取り出せば原子炉を使った実験も安全にでき、廃炉作業に生かすこともできる。
だが、事故当時に定期検査中だった5、6号機は、原子炉内に核燃料が入ったまま。6号機は先月、使用済み核燃料プールに移し始めたが、5号機の計画は未定。プールに移したとしても核燃料は当面、建屋内に残る。(清水祐樹)
福島第1原発5、6号機廃炉へ 地元、冷静に受け止める(河北新報)
東京電力が福島第1原発5、6号機の廃炉方針を固めた。原発事故の避難者や、福島県内の原発全基廃炉を求める県議会関係者は「当然だ」と受け止めている。
5、6号機の立地する同県双葉町から、いわき市に避難している無職大橋庸一さん(72)は「5、6号機は事故を起こした1~4号機に隣接し、廃炉は当然。1~4号機の廃炉作業をしているそばでの再稼働はあり得ない」と言い切る。
「事故から2年8カ月たっている。もっと早く決断すべきだった」と語るのは同県大熊町の武内正則さん(63)。会津若松市の仮設住宅に避難している。「1~4号機では汚染水漏れが続いている。新たに排出する放射線量もゼロにすべきだ」と注文を付ける。