2013年11月1日金曜日

福島の汚染水漏れは一向に改善されていない

 福島原発の地下水中のベータ線を出す放射性物質の濃度が上昇していて、10月28日には、1リットル当たり22万ベクレル(ベータ線ベース)という極めて高い値検出されました。
 このため東電は周辺に5本の井戸を掘って11月上旬から水抜きをして、海洋への流出を防止するということです。

 ベータ線の線源となる物質にはトリチウムやストロンチウムなどがあります。
 トリチウムの排出許容基準は1リットル当たり6万ベクレルで、ストロンチウム90は1リットル当たり30ベクレルなので、どちらにしても許容限度を大幅に超えています。
 特にストロンチウムについては、桁外れに基準値を上回っている可能性があり極めて重大です。

 福島原発汚染水の海洋への流出は一向に収まっていません。
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汚染水漏れタンク周辺で地下水くみ上げへ
NHK NEWS WEB 2013年10月31日
東京電力福島第一原子力発電所で、ことし8月、汚染水300トン余りが漏れ出したタンクの周辺で、地下水の放射性物質の濃度が上昇していることから、東京電力は汚染の拡大を防ぐため、新たにタンクの近くで地下水をくみ上げることになりました。

福島第一原発ではことし8月、4号機の山側にあるタンクから汚染水300トン余りが周辺の地面に漏れ出したトラブルを受けて、東京電力は観測用の井戸を掘って影響を調べています。
その結果、タンクから北に10メートル余り離れた井戸でベータ線という放射線を出す放射性物質の濃度が上昇していて今月28日には、1リットル当たり22万ベクレルという極めて高い値で検出されました。
このため、東京電力は汚染の拡大を防ぐため、これまで地下水をくみ上げてきた海沿いの井戸とは別に、新たにタンクの近くに井戸を5本掘り、11月上旬から水をくみ上げることになりました。
くみ上げる量は1日におよそ10トンで専用のタンクにためるほか、タンクの周辺では、放射線量が高い土を取り除いて回収する作業を、範囲を拡大して行うことになりました。
福島第一原発では、300トン余りの汚染水漏れから2か月余りがたちますが、地下水への汚染拡大が懸念されるなか、その状況はいまだに詳しく分かっていません。