原子力規制委員会は13日、東電柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に向けた安全審査を始めることを決めました。来週にも公開の場で審査を開始するということです。
規制委は福島原発の汚染水問題での東電の不手際から審査入りを保留してきましたが、東電が8日に公表した、作業員約1200人を収容可能な大型の休憩施設の建設計画などを含む、福島原発の作業環境の改善計画を大筋で妥当と判断したものです。
柏崎刈羽原発は、これまでに新規制基準による審査が始まった原発とはタイプが異なる沸騰水型軽水炉(BWR)です。直下の活断層の有無も議論になっており、田中委員長は「そう簡単にすいすい進むとは考えられないが、入り口に入る」と述べました。審査には時間がかかりそうです。
何よりも新潟県の泉田裕彦知事が独自の観点から再稼働に慎重な姿勢を見せているので、安全審査が始まっても再稼働が出来るのかどうか、簡単には見通せません。
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原子力規制委:柏崎刈羽の安全審査 凍結解除する方針
毎日新聞 2013年11月13日
原子力規制委員会は13日、東京電力が柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働に向け申請した安全審査を始める方針を決めた。福島第1原発で作業ミスによる汚染水漏れが続いたため、規制委は審査入りを凍結していたが、東電が新たにまとめた作業環境の改善策を評価し、解除することにした。
東電は8日、作業員約1200人を収容可能な大型の休憩施設の建設計画など緊急対策を発表。規制委のこの日の定例会では「計画としては評価できる」(島崎邦彦委員長代理)と一定程度評価し、実行されるか監視することにした。
これを踏まえ、柏崎刈羽の安全審査について、田中俊一委員長が「問題点の指摘までを範囲として進めたらどうか」と提案。他原発と同様、公開の審査会合を開いて論点を整理した上で審査の進め方を改めて判断する。柏崎刈羽は「沸騰水型(BWR)」原子炉で、審査中の6原発とタイプが異なる。事故時に排出する放射性物質を減らす「フィルター付きベント装置」が必須条件となるほか、敷地内の活断層問題もあり、田中委員長は「そう簡単にすいすい進むとは考えられない」と述べた。【岡田英】