2013年11月6日水曜日

福島4号機、燃料取り出し 実証試験を追加 作業延期へ

 東電が福島原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しを前に、実際の燃料輸送容器(キャスク)を使って作業の安全性を確認する実証試験を追加するため、8日から開始すると見られていた作業は1~2週間延期となる見通しということです。
 
 水封状態のキャスクに最大22個の燃料棒(集合体)を収納すれば重量は91トンになるというのに、その作業の実証試験(事前の実演演習)をしないまま実作業に臨もうとしていたわけです。
 最大細心の準備を尽くして作業に臨まなければならないものを・・・
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福島原発4号機、実証試験を追加 燃料取り出し延期へ
東京新聞 2013年11月5日
 東京電力が福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しを前に、実際の燃料輸送容器を使って作業の安全性を確認する実証試験を追加し、4号機内で近く実施することが4日、関係者への取材で分かった。実証試験には準備を含めて数日かかる見込みで、早ければ8日にも始まる予定だった燃料取り出しは1~2週間延期となる見通し。
 
 燃料取り出しに向け、クレーンを備えた4号機の建屋カバーは既に完成しているが、実証試験は行われていなかった。(共同)
    
 
燃料棒(集合体)の取り出し要領 (しんぶん赤旗 4日号より)
 
 作業の手順は、(1)プール内のラック(棚)にある燃料集合体を、燃料取り扱い機を使って水中で1本ずつ構内用輸送容器(キャスク)に移し替える(2)キャスクをクレーンでつり上げて床上の作業場所に移動(3)キャスクのふたを閉め、除染を実施(4)クレーンでキャスクを地上までおろしてトレーラーに搭載(5)共用プールに運搬する―計画です。
 キャスクは長さ約5・5メートル、直径約2・1メートルの円筒形。最大22本の燃料集合体を収納でき、燃料を含めた重量は約91トンです。
 2014年末の完了をめざす予定。
 
図
(図)4号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しの流れ(東京電力の資料をもとに作成)