2021年5月27日木曜日

第1原発周辺での除染 約1万3000カ所で効果確認できず 会計検査院

 福島第1原発事故に伴原発周辺の除染作業で、56万1232カ所約1万2800カ所で、除染後の線量が除染前の数値を下回らず、除染の効果を確認できなかったことが会計検査院の調査で判明しまし

 検査院は26日、除染効果を統一的に確認できる手法の検討などを環境省に求めました。
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福島の原発周辺での除染 2%で効果確認できず 会計検査院
                          毎日新聞 2021年5月26日
 東京電力福島第1原発事故に伴い除染作業が行われた福島県の原発周辺の約1万2800カ所で、除染後の線量が除染前の数値を下回らず、除染の効果を確認できなかったことが会計検査院の調査で判明した。環境省のガイドラインなどは、除染作業後に線量調査を行う時期を定めておらず、検査院は26日、除染効果を統一的に確認できる手法の検討などを同省に求めた
 福島県内の11市町村にまたがる地域は「除染特別地域」に指定され、2012〜17年に住宅や農地、道路などで除染が行われた。環境省は作業を行う事業者に除染前と後に線量測定を求めている。
 検査院がデータのそろう56万1232カ所を調べたところ、全体の2・2%にあたる1万2894カ所で、除染後の線量が事前と同じか上回っていた。放射能は時間の経過とともに自然減衰したり、降雨などで変化したりする。56万カ所の事前と事後の調査間隔は平均は245日だが、90日未満〜730日以上とばらつきがあった
 環境省によると、帰宅困難区域の「特定復興再生拠点区域」で現在も続く除染作業では、作業後すぐに線量測定を行うよう改められているという。【山崎征克】