柏崎刈羽原発では、去年3月以降、不審者の侵入を検知する複数の設備が壊れ、その対策も十分機能していなかったことなどテロ対策に重大な不備が相次ぎました。
これを受けて、新潟県内の30の市町村のトップが参加する「市町村による原子力安全対策に関する研究会」は、21日にオンラインで、原子力規制委員会に対し東電に原発を運営する適格性があるのか改めて評価することや、核物質防護を含む事案について可能なかぎり、迅速に情報公表する仕組みを構築することなどを求めました。
～～～～～～～～～～～～～～～～～～
柏崎刈羽原発のテロ対策不備 運営適格性の再評価 規制委に要望
NHK NEWS WEB 2021年5月21日
東京電力の柏崎刈羽原子力発電所で、テロ対策の不備が相次いで見つかったことをうけて、新潟県内の市町村長でつくる会は、東京電力に原発を運営する適格性があるのか再評価することなどを原子力規制委員会に要望しました。
新潟県にある柏崎刈羽原発では、去年3月以降、テロリストなどの侵入を検知する複数の設備が壊れ、その後の対策も十分機能していなかったことが明らかになったほか、去年9月には社員が中央制御室に不正に入室するなど、テロ対策に重大な不備が相次ぎ、規制委員会は核燃料の移動を禁止する是正措置の行政処分を4月に東京電力に出しています。
これを受けて、新潟県内の30の市町村のトップが参加する「市町村による原子力安全対策に関する研究会」は、21日にオンラインで原子力規制委員会に要望を行い、東京電力に原発を運営する適格性があるのか改めて評価することや、核物質防護を含む事案について可能なかぎり、迅速に情報公表する仕組みの構築などを求めました。
テロ対策上の不備については公表が遅れ、地元から批判が上がっていました。
対応した原子力規制庁の担当者は「テロリストなどの利益になる情報公開は難しく、説明責任を果たすこととのバランスに悩んでいる」と述べるにとどまりました。
新潟県長岡市の磯田市長は「出せない情報があることも理解するが、基準を設けるべきではないか」と話しています。
