東電は28日、福島第1原発の処理水放出計画について、これまで指摘を受けた事項を反映させた補正申請書を原子力規制委に提出しました。規制委は5月にも審査結果を取りまとめた「審査書案」を議論し、計画認可に向けた手続きに入ります。
福島県の漁業者などの合意が得られない中で、事務手続きは坦々とすすんでいるということです。
処理水貯蔵タンクの満杯は「23年夏~秋」の見込みです。
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東電、処理水放出で補正書提出 福島第1、認可手続きへ
共同通信 2022/4/28
東京電力は28日、福島第1原発の処理水放出計画について、これまでの審査会合で指摘を受けた事項を反映させた補正申請書を原子力規制委員会に提出した。規制委は5月にも審査結果を取りまとめた「審査書案」を議論し、計画認可に向けた手続きに入る。
補正では、放出用の海底トンネルの入り口部分となる「立て坑」の保守点検をしやすくするため、当初より広くて浅い形状に変更。処理水移送配管に設置する流量計を、故障に備えて1カ所あたり一つから二つに増やした。放出は、既にタンクに保管中の処理水よりも放射性物質トリチウムの濃度が比較的薄い、日々発生する処理水を優先させるとした。
タンク満杯は来年夏か秋に 処理水海洋放出計画は変更なし(福島県)
テレビユー福島 2022/4/28
福島第一原発でたまり続ける処理水について東京電力は、タンクが満杯になる時期が、来年の夏から秋に延びる見通しを示しました。一方で、来年春に海に放出する計画は変えないとしています。
福島第一原発では、一日およそ130トンのペースで、放射性物質を含んだ「汚染水」が発生し、放射性物質の大部分を取り除いた「処理水」が、増え続けています。
東電は当初、来年春ごろに、処理水を保管するタンクの容量が満杯になるとしてきましたが、この見通しを来年の夏から秋に見直しました。
東電によりますと、地下水のくみ上げや雨水の侵入を防ぐ対策などで、汚染水の発生が抑えられたためとしています。
海洋放出の根拠となってきたタンクの満杯の時期の見直しとなりますが、東電は放出の計画を変更しない考えを示し、政府の方針通り、来年春ごろを目指すとしています
福島第一原発の処理水貯蔵タンク満杯は「2023年夏~秋」 従来見込みより数カ月先に
福島テレビ 2022/4/28
福島第一原発の汚染水からほとんどの放射性物質を取り除いた後に残る処理水の量は貯蔵タンクの容量の95%に達していて、「2023年春ごろ」にタンクが一杯になると見られてきた。
しかし、建屋の屋根の補修などで昨年度は1日あたり130トンまで汚染水の増加を抑えることができたという。
これにより、タンクが一杯になる時期は「2023年夏から秋ごろ」へ見直された。
一方で、国と東京電力は2023年春頃から処理水を薄めて海に放出する方針で、必要な工事を進めていくとしている。