2022年5月1日日曜日

基準値超のクロソイ 福島第1原発の港湾内に生息の可能性

 福島県沖で捕ったクロソイから国の基準(キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウム500~1500ベクレル等)が検出されるケースが相次いだ問題で、国の水産資源研究所は28日、福島第1原発の港湾内に生息していた可能性が高い」とする研究結果を発表しました。予測が裏付けられたです
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基準値超のクロソイ、福島第1原発の港湾内に生息か 国が報告
                             毎日新聞 2022/4/29
 福島県沖で捕ったクロソイから国の基準(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されるケースが相次いだ問題で、国の水産資源研究所は28日、「東京電力福島第1原発の港湾内に生息していた可能性が高い」とする研究結果を、この日の県漁連組合長会議で報告した。第1原発の港湾内にいたものではないかとみられていたが、科学的に裏付けられた形だ。
 沖合では2021年2月~22年1月にかけて3件、基準値を超えるクロソイが捕れた。研究では、魚の頭部にある「耳石」と呼ばれる器官に含まれる元素が代謝されずに残ることに注目。基準値超えの3検体の耳石を調べた結果、通常レベルを超える放射線が計測された。
 このほか、第1原発港湾の内外で採取した66検体を調べたところ、基準値超えのクロソイと同等の放射線の強さを示したのはいずれも港湾内で採取したものだった。この結果、基準値超えの3検体はいずれも港湾内での生息歴があると推定されるとした。港湾内は網で閉鎖しているが、船舶の出入りなどで網を外したすきに外洋に出たとみられる。また、第1原発以外に放射線の汚染源は想像できないとしている。
 組合長会議では「比較する検体数が少ないのではないか」「東電は港湾内の放射線の濃度を下げる努力を」などの声が上がった。【柿沼秀行】