2022年5月23日月曜日

北陸電力志賀原発の敷地内断層 規制委が再び現地調査へ

 志賀原発の審査の対象となっている敷地内を通る10本の断層活断層であるか否かについて、北陸電力は、12万年前から13万年前の時代よりも古い断層で「活断層ではない」と主張しています。20日の規制委の審査会合で、北陸電力が示した追加のデータについて、地層の変化や、断層に含まれる鉱物の分析が「明確でない」として、改めて現地調査を行ったうえで、活断層かどうかを判断するとしました。

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北陸電力志賀原発の敷地内断層 原子力規制委が再び現地調査へ
                          MRO北陸放送 2022/5/20
北陸電力が再稼働を目指す志賀原発2号機の安全審査を行っている国の原子力規制委員会は20日、有識者による会合を開きました。活動性の有無が焦点となっている敷地内の断層についての判断は今回も見送られ、改めて現地調査を行うことが決まりました。
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福島第1原発の事故後に作られた新しい規制基準では、将来動く可能性がある活断層の上に原子炉建屋などの重要施設を作ることを禁止しています。志賀原発の審査の対象となっているのは敷地内を通る10本の断層で、活断層と判断されれば再稼働はできません
これに対し北陸電力は、断層は規制基準が定めるおよそ12万年前から13万年前の時代よりも古く「活断層ではない」と一貫して主張しています。
原子力規制員会は去年11月、新しい規制基準に基づく初めての現地調査を行い、調査用に掘られた溝に入って断層を観察したり、ボーリング調査で採取した試料を確かめたりしました。

20日の審査会合で、有識者らは、北陸電力が示した追加のデータについて、地層の変化や、断層に含まれる鉱物の分析が「明確でない」と指摘しました。その上で規制委員会は改めて現地調査を行ったうえで、活断層かどうかを判断するとし、運転再開に向けた2号機の審査は、さらに長期化する見通しです。