日仏高速炉 目的失う 笠井氏「予算の計上やめよ」

　日本共産党の笠井亮議員は４月27日の衆院経産委で、日仏共同の高速炉開発について「07年以来739億円超の予算が投じられているが、機密を盾に情報を明らかにしないのであれば国会は行政監視の責任を果たせない」として、止めるべきだと主張しました。
　萩生田光一経産相は、アストリッドが「終了したプログラム」だと明言しつつ、「依然として政策的意義が大きなもの」と強弁したということですが、一体どんな「政策的意義」があるというのでしょうか。
 「もんじゅ」でもそうでしたが、原子力の研究分野では一度計画が決まると、その後は何の抵抗もないまま国の予算を無制限に使うという慣習があるようです。
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日仏高速炉　目的失う　笠井氏「予算の計上やめよ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　しんぶん赤旗　2022年5月8日
　日本共産党の笠井亮議員は４月２７日の衆院経済産業委員会で、日仏共同の高速炉開発が情報を明かさないまま進められている問題について「機密を盾に情報を明らかにしないのであれば、国会は行政監視の責任を果たせない」と追及しました。
　経産省は２００７年度から今年度まで７３９億円超の予算を投じ、国際共同で高速炉による原子力開発を進めています。

　笠井氏は、フランスの高速炉アストリッドを使った日仏共同高速炉開発の委託契約書の「実施計画書」部分が墨塗りだらけになっているのは「機密保持」のためかと質問。資源エネルギー庁の松山泰浩電力・ガス事業部長は「指摘の通り」と答えました。
　笠井氏は、日仏共同の高速炉研究開発の予算説明書から２０年度以降はアストリッドの表記がなく、経産省自身が委託契約書で「高速炉の仏国での導入時期は２１世紀後半」と記載している事実を示し、「目的を失った事業はやめ、今後の予算計上もやめるべきではないか」とただしました。
　萩生田光一経産相は、アストリッドが「終了したプログラム」だと明言しつつ、「依然として政策的意義が大きなもの」と強弁しました。