2024年3月25日月曜日

原発避難計画は能登半島地震で「破綻した」 志賀原発訴訟原告団長が講演 薩摩川内

 志賀原発運転差し止め訴訟の原告団長を務める北野進さん23日、鹿児島県川内市で講演し、地震と複合災害での「避難計画は前提から破綻している」などと訴えました。

 災害時は消防、警察を含め全員が被災者になるので、「原子力防災は誰が担うのか。事故があれば全国からの救助、支援も途絶える」「厳しい目で避難計画を見ていかないといけない」と呼びかけました。
 そもそも狭小な国土に莫大な人口を抱える地震国家日本が50基もの原発を乱立させた背景には、原発は事故を起こさないという「安全神話」があったからでした。遅まきながら現実を見直して、安全に避難できる保証がない限り稼働を認めないという原則に立ち返るべきです。
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原発避難計画は能登半島地震で「破綻した」 志賀原発訴訟原告団長が反対派市民団体に講演 薩摩川内
                            南日本新聞 2024/3/24
 北陸電力志賀原発(石川県)運転差し止め訴訟の原告団長を務める北野進さん(64)=同県珠洲市=の講演が23日、鹿児島県薩摩川内市の川内まごころ文学館であった。「能登半島大震災と珠洲原発阻止へのあゆみ」と題し、地震と原発事故による複合災害での「避難計画は前提から破綻している」などと訴えた。
 1月の能登半島地震では道路が広範囲に損壊し避難が困難な地域が多数あったことや、放射線防護施設が損傷したことを説明。災害時は消防、警察を含め全員が被災者になるとし、「原子力防災は誰が担うのか。事故があれば全国からの救助、支援も途絶える」と強調。「厳しい目で避難計画を見ていかないといけない」と呼びかけた。
 珠洲市で原発建設が計画された場所では海岸の隆起があったとし、「原発がなくて良かったとの声が全国からあった」と紹介した。
 原発に反対する市民団体「鹿児島の未来を考える会」が主催し約50人が参加した。24日は鹿児島市で開催される。