2014年3月12日水曜日

もんじゅ 運転禁止の解除判断は新年度以降

 1兆1000億円近くの資金を投じながら全く動かずにいた高速増殖炉もんじゅは、一昨年原子力規制庁が立ち入り調査をしたところ、1万点を超える設備機器の点検漏れが見つかったため、事実上運転禁止命令を受けていました。
 日本原子力研究開発機構は、その後点検が進捗しているような報告を出しましたが、それも虚偽であったことが規制庁の調査で明らかにされました。
 
 その後政府は、そんな全く動かない設備を、高レベル放射性廃棄物を減容するための研究施設に転用するという、「もんじゅ」をなし崩し的に延命させるという不可解な方針を立てました
      2014年2月17日もんじゅを他に転用するなどは全く不可解
      ※ 2014年2月14日高速炉もんじゅの開発推進 今度こそやめるべき 
 
 そんな曰くつきの「もんじゅ」について、原子力規制庁は10日、「根本原因を分析した上で対策がしっかり講じられ、対策の実効性を確認しない限り命令は解除できない」との見解を示し、規制委の解除判断は新年度以降になると示唆しました。 
 極めて当然のことです。
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もんじゅ、解除判断は新年度以降  運転禁止命令で規制庁が見解
福井新聞 2014年3月11日
 原子力規制庁は10日、1万点を超える機器の点検漏れで原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令を受けている日本原子力研究開発機構の高速増殖炉もんじゅ(敦賀市)について「根本原因を分析した上で対策がしっかり講じられ、対策の実効性を確認しない限り命令は解除できない」との見解を示し、規制委の解除判断は新年度以降になると示唆した。 
 
 命令を受け、機構が申請した組織改編などの保安規定変更を切り離して認可するか否かを判断するのは難しいとの認識も示し、機構が目指す4月1日の組織移行も厳しい情勢になってきた。 
 命令解除の条件となる▽未点検機器の点検完了▽保全計画の見直し▽保安規定変更―は現時点でいずれもクリアできていない。規制庁が10日、もんじゅで始めた保安検査は28日まで。広瀬登安全規制調整官は「少なくともしっかりと今回の検査を行い、その後どうしていくかを検討したい」とし、命令解除の判断が新年度にずれ込む可能性を否定しなかった。 
 組織改編を含む保安規定の変更命令についても「保守管理、品質保証体制再構築の報告は受けたが、根本原因分析を踏まえた対策の中身を見ないといけない。(保安規定変更は)別のような命令になるが、お互い関係しており、しっかり見ていくことが必要だ」とし、切り離しての判断は難しいと見方を示した。命令解除の判断時期に関しては「いつになるかは答えられない」と述べた。