2014年3月9日日曜日

福島で原発反対 3000人集会 台湾でも  与党協議は再稼動ありき

 福島原発事故からまもなく3年になるのを前に、福島県内の市民グループが郡山市で原発に反対する大規模な集会き、およそ3000人が参加しました。
 作家の大江健三郎さんが講演し、「政府内には原発なくして日本の繁栄はないなどとして再稼働の動きがある。私たちがそんな話を信じれば日本の次の世代に未来はない」と述べました。
 集会では、福島第二原発も廃炉にすることや、すべての被災者が生活を再建できるまでひとしく支援することなどを国や東電に求める「集会宣言」採択されました。
 
 台湾でも、9割以上進んでいる原発建設に反対する1万人規模の集会開かれました。
 
 一方自民、公明両党は7日、中長期のエネルギー政策の指針となる政府のエネルギー基本計画案について与党協議を開きました。
 その中で公明党は、2013年参院選で「高速増殖炉もんじゅは廃止する」ことや30年に総発電量における再生可能エネルギーの割合30%を目指す」と公約していることを挙げ、「公約と矛盾しない形が受け入れられる最低限のレベルだ」と述べましが、再稼動そのものは認めるという「再稼動ありき」の協議になりました。
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原発反対 3000人が集会 福島
NHK NEWS WEB 2014年3月8日
東京電力福島第一原子力発電所の事故からまもなく3年になるのを前に、原発に反対する大規模な集会が福島県郡山市で開かれ、参加者たちは国や東京電力に福島第二原発についても廃炉にすることなどを求める「集会宣言」を採択しました。
 
集会は福島県内の市民グループが開き、およそ3000人が参加しました。
作家の大江健三郎さんが講演し、「政府内には原発なくして日本の繁栄はないなどとして再稼働の動きがある。戦争のとき国民の多くが少しおかしいと感じながら、当時の政府を信じようとしたように、再び私たちがそんな話を信じようとすれば、日本の次の世代に未来はない」と述べ、福島から原発の廃絶を世界に発信していこうと呼びかけました。
また、地元の高校に通う仲野瑞保さんが「東電だけでなく、原発に反対しなかった大人や無関心だった大人にも責任はあると思う。福島に原発は要りません」と訴えました。
このあと参加者たちは、福島第二原発についても廃炉にすることや、すべての被災者が生活を再建できるまでひとしく支援することなどを国や東電に求める「集会宣言」を採択しました。
市民グループは近く、この宣言を「要請書」として政府に提出する方針です。
 
 
台湾 原発建設中止求め大規模デモ
NHK NEWS WEB 2014年3月8日
東日本大震災からまもなく3年になるのを前に、台湾で大きな論争になっている原子力発電所の建設中止を求める大規模なデモが行われました。
 
この原発は、台北近郊の新北市で建設されている台湾で4か所目となる「第4原発」で、工事は9割以上済んでいます。
ところが、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、安全性への不安を訴える声が市民の間で高まっていて、東日本大震災からまもなく3年となるのに合わせて8日、台北や南部の高雄など4か所で建設中止を訴える市民らがデモ行進しました。
このうち台北では、警察の発表でおよそ1万人が参加し、親子連れの姿も多く見られ、参加者の1人は「地震が多い台湾では、いつ福島のような事故が起きてもおかしくなく、原発の危険が子どもや自分の生活に及びかねない」と話していました。
第4原発は、日本のメーカーが原子炉などを供給していることから「日の丸原発」とも呼ばれていますが、台湾の与野党の政治的な対立なども影響し、当初の予定より10年以上完成が遅れています。
十分な電力供給を確保するため建設を推進する立場の台湾当局は、住民投票で第4原発の建設の是非を問う方針を示していますが、野党側の反対などから実施のめどは立っておらず、原発建設を巡る論争が今後も続きそうです。
 
 
再稼働ありきの議論 自公、エネ計画で初会合
東京新聞 2014年3月8日
 中長期のエネルギー政策の指針となる政府のエネルギー基本計画案について、自民、公明両党は七日、ワーキングチーム(WT、座長・山本拓自民党衆院議員)の初会合を開いた。焦点は核燃料サイクルや再生可能エネルギーの数値目標の扱いで、原発再稼働ありきの与党協議となる。
 
 核燃料サイクルの扱いについては、公明党は直近の国政選挙となる二〇一三年参院選で「高速増殖炉もんじゅは廃止する」と公約。政府案にはもんじゅの活用を念頭に、再処理やプルサーマルの推進が明記されているため、公明党内では「公約に相反する」と異論が根強い。
 
 また、再生可能エネルギーの数値目標についても、公明党は一二年衆院選で「三〇年に総発電量における再生可能エネルギーの割合30%を目指す」と公約していて、政府案に何らかの形で反映させたい。初会合で同党の斉藤鉄夫幹事長代行は「公約と矛盾しない形が(われわれが受け入れられる)最低限のレベルだ」と述べた。
 
 これに対し、自民党はもんじゅについて「国民の理解を得られるような表現にしたい」と答えるにとどめた。再生可能エネルギーに数値目標を明記するかどうかも含めて、次回以降の会合で「議論を深めたい」とした。