NHKが行った調査で、原発をどうすべきかについては、「減らすべきだ」「すべて廃止すべきだ」が合わせて80%近くを占めたことが分かりました。
この調査は、去年11月から12月にかけて全国の16歳以上の3600人を対象に行い、68%に当たる2459人から回答を得たものです。
原発で周辺住民に影響を及ぼす事故が起きる不安については、「大いに」と「ある程度」「感じている」が合わせて87%、停止中の原発の運転再開については、▽「賛成」が11%、▽「反対」が44%、▽「どちらともいえない」が44%で、原発を今後どうすべきかについては、「減らすべきだ」が46%、「すべて廃止すべきだ」が30%でした。
また、福島第一原発の現状を尋ねたところ、「不安だ」「どちらかといえば不安だ」が合わせて95%でした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
原発「減らすべき」「全廃」80%近くに
NHK NEWS WEB 2014年3月10日
東京電力福島第一原子力発電所の事故から3年を前にNHKが行った調査で、原発をどうすべきかを尋ねたところ、「増やすべきだ」「現状を維持すべきだ」が合わせて20%余りだったのに対し、「減らすべきだ」「すべて廃止すべきだ」が合わせて80%近くを占めたことが分かりました。
この調査は、NHK放送文化研究所が防災やエネルギーへの意識を探るため去年11月から12月にかけて全国の16歳以上の3600人を対象に行い、68%に当たる2459人から回答を得ました。
まず、原発で周辺住民に影響を及ぼす事故が起きる不安について尋ねたところ、▽「大いに感じている」が37%、▽「ある程度感じている」が最も多く50%、▽「あまり感じていない」が12%、▽「まったく感じていない」が2%となり、原発事故への不安が解消されていない実態が浮かび上がりました。
続いて停止中の原発の運転再開を尋ねたところ、▽「賛成」が11%、▽「反対」が44%、▽「どちらともいえない」が44%となりました。
そして原発を今後どうすべきかを尋ねたところ、▽「増やすべきだ」が1%、▽「現状を維持すべきだ」が22%だったのに対し、▽「減らすべきだ」が最も多く46%、▽「すべて廃止すべきだ」が30%となり、このうち「すべて廃止すべきだ」は2年前の調査より10ポイント増えています。
また、福島第一原発の現状を尋ねたところ、▽「不安だ」「どちらかといえば不安だ」が合わせて95%、▽「どちらかといえば不安でない」「不安でない」が合わせて5%でした。
NHK放送文化研究所は「汚染水の問題が続く福島第一原発に不安を感じている人ほど、原発を『すべて廃止すべきだ』とか『減らすべきだ』と答えていて、福島第一原発の状況が『原発をどうすべきか』に対する国民の考えに影響している」と話しています。