南相馬市の除染土壌を同市小高区の公共工事で再利用する環境省の実証事業について、地元住民らから約1200人分の反対署名が集まりました。1万人の署名が目標で、今後も継続します。
二本松市では昨年6月、市道の路床材として除染土壌を再利用する実証事業が予定されていましたが、住民から風評被害を懸念する声が相次ぎ、今も実施できていません。
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除染土壌再利用1200人反対 小高
福島民報 2019年2月18日
東京電力福島第一原発事故に伴う南相馬市の除染土壌を同市小高区の公共工事で再利用する環境省の実証事業について、地元住民らから約千二百人分の反対署名が集まった。十七日に同市原町区のひばり生涯学習センターで開かれた住民学習会で報告された。
署名活動は南相馬市民有志でつくる「除去土壌の再生利用実証事業に反対する市民の会」が取り組んでいる。今週中にも門馬和夫市長に署名簿を提出し、市から環境省に対し事業中止を働き掛けてもらう方針。署名は一万人が目標で、今後も継続する。
学習会には約六十人が参加した。二本松市の市民団体「みんなでつくる二本松・市政の会」共同代表の佐藤俊一さんが講師を務め、署名活動の重要性などについて語った。二本松市では昨年六月、市道の路床材として除染土壌を再利用する実証事業が予定されていたが、住民から風評被害を懸念する声が相次ぎ、今も実施できていない。
環境省の計画では、小高区羽倉行政区の常磐自動車道四車線化工事で、小高区の東部仮置き場の除染土壌約千立方メートルを盛り土の一部として使うとしている。