小泉元首相が熱弁「なぜ政府は立ち上がらぬ」
読売新聞 2019年2月17日
小泉純一郎・元首相が16日、松江市の県民会館で講演を行った。脱原発の持論を展開し、約2100人が聞き入った。
島根原発・エネルギー問題県民連絡会などでつくる実行委員会が主催。会場の大ホールに入りきらず、別室のモニターで講演を聞く来場者もいた。
講演で、小泉元首相は「日本の原発は安全だと言われていたが、東日本大震災(による原発事故)でおかしいと思い、原発の本を読み始めた」と現在の持論に至った経緯を説明。「原発ゼロで、自然エネルギーへの転換ができる時代にきている。与野党が協力できる素地があるのに、なぜ政府は(脱原発に)立ち上がらないのか」と訴えた。
福島第一原発事故後、国の方針で脱原発を掲げ、自然エネルギーで3割超の電力を供給するドイツを例に挙げ、「日本は太陽光や風力などに恵まれている。(日本の電源構成で原発が占めていた)30%(を自然エネルギーに変えること)なんて10年足らずで実現できる」と主張した。