原子力規制委は、福島第二原発、同第一原発そして柏崎刈羽原発の3つの原発で、過去3年間に見つかった設備の故障などの33件の不具合情報について、東電の対応を検査した結果、再発防止策などの対応を検討せず放置していたのは保安規定に違反していると判断しました。
東電は、柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働の前提となる原子力規制委の安全審査において、17年7月の聴取で規制委から「福島第1原発の廃炉に主体的に取り組めない事業者に再稼働の資格はない」と批判されたのに対して、8月末の聴取で「廃炉をやり遂げる」と決意表明し、9月、田中委員長が退任する直前にようやく規制委に了承されるという経緯がありました。決意表明はその場しのぎのものであったわけです。
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東電が3原発の故障情報を放置 規制委が「規定違反」と判断
NHK NEWS WEB 2019年2月13日
原子力規制委員会は、福島第二原子力発電所など東京電力の3つの原発と、本社で見つかった設備の故障など33件の情報について、東京電力が、対応を検討せず放置していたとして、保安規定に違反していると判断しました。
原子力規制委員会は去年10月から12月までの3か月にわたり、福島第二原発で起きた空調機器の故障といった情報を東京電力が現場から本社に報告したあと、どのように対応しているか検査しました。
その結果、福島第二原発のほか、福島第一原発、それに新潟県にある柏崎刈羽原発の3つの原発と本社で、過去3年間に見つかった設備の故障など33件の情報について、東京電力が再発防止策などの対応を検討せず、放置していたということです。
これを受けて規制委員会は13日の会合で、東京電力の対応は原発を運用するためにみずから定めたルール、保安規定に違反していると判断しました。
これについて、東京電力は「いつまでに情報を処理するか明確に決めておらず、担当者が対応せずに結果的に放置していた。再発防止に向けた改善策に取り組みたい」としています。