原発から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場について、原子力発電環境整備機構(NUMO)と資源エネルギー庁が23日夜、つくば国際会議場で住民向け説明会を開きました。参加した10人からは「活断層を避けると言うが、本当に全ての断層を把握できるのか」「地下水対策は大丈夫なのか」など、安全面での質問が多く出されました。
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核のごみ最終処分 県内ほぼ「適地」 「NUMO」つくばで説明会
東京新聞 2019年10月25日
原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場を探している原子力発電環境整備機構(NUMO=ニューモ)と資源エネルギー庁が23日夜、つくば市のつくば国際会議場で住民向け説明会を開いた。10人が参加し、地層処分のリスクを問題視する質問が相次いだ。(松村真一郎)
国は二〇一七年七月、処分地としての適性の有無を色分けで示した「科学的特性マップ」を公表した。県内では、活断層やガス田がある理由から県北や県南の一部を除き、ほぼ全域で「適地」とされている。説明会では、経済産業省資源エネルギー庁とNUMOの職員が、地層処分について解説。地上よりも地下の方が安全上のリスクが小さいことや、地下三百メートルより深い岩盤に埋設することで、人間の生活環境に影響なく隔離すると伝えた。
質疑では、出席者から「活断層を避けると言うが、本当に全ての断層を把握できるのか」「地下水対策は大丈夫なのか」など、安全面での質問が多く上がった。「絶対安全とは言えないのか」という意見に対して、主催者側は「何かあっても環境や人への影響を減らすことを努力していく」と答えた。
つくば市の大学院生、北川徹さん(59)は「リスクについて明らかになっていない点が多く、質問しても『これから検討していく』と歯切れの悪い部分もあった」と語った。
マップ公表後、説明会の開催は、県内では昨年五月の水戸市に次いで二回目となる。