関西電力 八木会長が辞任へ 岩根社長は調査後に辞任の方向
NHK NEWS WEB 2019年10月9日
関西電力の経営幹部らが原子力発電所のある地元の有力者から3億円を超える金品を受け取っていた問題で、八木誠会長が責任をとって会長を辞任する方向で調整していることが明らかになりました。また、岩根茂樹社長は近く設ける第三者委員会の調査が終了するまでは職にとどまり、その後、辞任する方向だということです。
関西電力は経営幹部ら合わせて20人が、原子力発電所がある福井県高浜町の森山栄治元助役から現金や商品券、金貨など総額3億円を超える金品を受け取っていたことを明らかにしました。
関係者によりますと、このうち、八木会長は今回の問題の責任をとって会長を辞任する方向で調整を進めていて、9日、会社が開く臨時の取締役会で決定するものとみられます。
八木会長は今月2日に開いた記者会見で森山元助役から金貨や商品券、スーツなど859万円相当を、受け取っていたことが明らかになっていますが、「全ての膿を出し切るため、徹底的な調査、原因究明、再発防止対策を確立し、これを実施することが私の務めだ」などと述べて辞任を否定していました。これに対し、市民や行政などから責任を問う声が強まっていました。
一方、岩根社長は今回の問題を改めて調べるために近く設ける第三者委員会の調査が終了するまでは職にとどまり、その後で辞任する方向だということです。
これによって関西電力の経営トップは、一連の不透明な金品のやり取りで辞任に追い込まれる形となります。