愛知や福井、京都などの原告計184人が名古屋地裁に、運転開始から40年以上がたった関電高浜原発1、2号機と美浜原発3号機の20年運転延長の認可の取り消しを求める訴訟を起こしています。
訴訟にはコピー代など年約250万円が掛かりますが、これまで原告や有志による支援で賄い弁護団は無報酬でした。
しかし提訴から3年以上が経ち、資金不足が大きな壁となってきたため、今月1日からインターネットで支援金を募集することにしました。全国初の取り組みということです。毎日新聞の記事を紹介します。
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原発延長認可取り消し訴訟、弁護団らがクラウドファンディングで費用募る
毎日新聞 2019年10月19日
運転開始から40年以上がたった関西電力高浜原発1、2号機(福井県高浜町)と美浜原発3号機(同県美浜町)を、さらに20年運転させる原子力規制委員会の延長認可の取り消しを求める訴訟を続けるため、原告弁護団(事務局・名古屋市)らがインターネットで支援金を募る「クラウドファンディング」(CF)を始めた。弁護団によると、全国の原発訴訟では初の試みという。
愛知や福井、京都などの原告計184人が2016年4月以降、名古屋地裁に相次いで提訴。「事故が起きれば関西圏だけでなく偏西風の影響で風下の中京圏にも被害が出る」などと訴える。40年を過ぎてさらに延長が認められた老朽原発の廃炉を目指す全国初の訴訟として注目されている。
訴状によると、規制委は原発の老朽化に伴う問題や水素爆発などの事故の危険性を厳格に審査しなかったと指摘。「法律は40年を原則としており、延長は安全性が確保できると認められた例外に限られる」とし、3基について「40年ルール」を適用すべきだと主張している。被告の国は訴えを退けるよう求めている。
訴訟費用はコピー代など年約250万円。原告や有志による支援で賄っており、弁護団は無報酬だ。だが提訴から3年以上たち資金不足が大きな壁となっており、「資金難を理由に訴訟ができないことは避けたい」と今月1日からCFを開始。CFを通じて訴訟の意義を広く伝えて機運を高めていく狙いもあるという。
目標額は250万円で、12月13日までに達しない場合、集まったお金は返金する。支援額に応じてオリジナルのトートバッグやTシャツなどの返礼品もある。今月19日午後6時までに62人から計89万1500円が集まっている。受け付けはホームページは(https://camp−fire.jp/projects/view/190830)。【川瀬慎一朗】