原子力規制委は7日、敦賀原発2号機の審査会合で、原電が提示した地質データに不適切な書き換えがあると指摘し、審査の根幹に関わる問題だとしてこの日の会合を打ち切りました。
原子炉建屋直下に活断層があるか否かが審査対象でしたが、原電が2012年に実施した掘削調査の記録中の「未固結粘土状部」が、7日提出の資料では「固結粘土状部」に書き換えられていました。審議結果を左右するもので、あってはならないことです
NHKも同じ審査会合の記事を出していますが、そこではより詳しい内容が書かれてたにもかかわらず、「未固結粘土状部」を「固結粘土状部」に書き換えた件については触れられていませんでした。原発推進の政府寄りといわれているNHKが、もしも意図的に隠蔽したのであれば大問題です。
+ 東京新聞の記事を追記します
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原電が断層データ書き換え 敦賀2号審査、規制委が批判
共同通信 2020/2/7
原子力規制委員会は7日、原子炉建屋直下に活断層があると指摘されている日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県)の審査会合で、原電が提示した地質データに不適切な書き換えがあると指摘した。審査の根幹に関わる問題だとしてこの日の会合を打ち切った。
問題となったのは原電が2012年に実施した掘削調査の記録。従来の資料では「未固結粘土状部」と記載していたが、7日の資料は「固結粘土状部」に変わっていた。
会合で規制委は「元のデータの書き換えは絶対にやってはいけない。倫理上の問題だ」と批判。原電は、別の方法で詳細に観察した結果を踏まえ記載を修正したなどと弁解、陳謝した。
敦賀原発2号機 資料不備で審議見送り 原子力規制委
NHK NEWS WEB 2020年2月7日
福井県にある敦賀原子力発電所2号機について7日、原子力規制委員会の審査会合が開かれ、日本原子力発電は、原発の真下を通る断層に関してボーリング調査の新たな結果を示し、「活断層だと指摘されている近くのほかの断層と連続性はない」と主張しました。これに対して規制委員会は、資料に不備があるとして、7日の審議を見送りました。
日本原電が再稼働を目指す敦賀原発2号機をめぐっては、5年前から原子力規制委員会の審査が続いていて、原子炉建屋の真下を通る断層の評価が焦点の1つとなっています。
7日の審査会合で、日本原電はこの断層について、ボーリング調査の新たな解析結果を示し、「活断層だと指摘されている近くにあるほかの断層との連続性は認められない」と改めて主張しました。
しかし、提出した資料に過去に日本原電が規制委員会に示したボーリング調査のデータが記載されていないことがわかり、委員からは比較ができないなどとして、資料の不備を指摘する意見が出されました。
規制委員会は、日本原電に対して、改めて資料の提出を求め、7日の審議を見送りました。
日本原電は「誤解を与えたところはプロセスが分かるよう、新旧のデータを今後、しっかり説明していきたい」としています。
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原電、地質データ書き換え 敦賀2号機審査 規制委が批判
東京新聞 2020年2月8日
原子力規制委員会は七日、原子炉建屋直下に活断層があると指摘されている日本原子力発電の敦賀原発2号機(福井県)の審査会合で、原電が提示した地質データに不適切な書き換えがあると指摘した。審査の根幹に関わる問題だとしてこの日の会合を打ち切った。
問題となったのは原電が二〇一二年に実施した掘削調査の記録。従来の資料では「未固結粘土状部」と記載していたが、七日の資料は「固結粘土状部」に変わっていた。
会合で規制委は「元のデータの書き換えは絶対にやってはいけない。倫理上の問題だ」と批判。原電は、別の方法で詳細に観察した結果を踏まえ記載を修正したなどと弁解し「説明が足りていなかった」と陳謝した。規制委は他に書き換えがあるかどうか調べて報告するよう求めた。
規制委の担当者は会合終了後の取材に、少なくとも十数カ所で書き換えが見つかったと指摘。審査の焦点となっている断層の活動性にどう影響するかは「まだ技術的に議論していない」として言及しなかった。
敦賀2号機を巡っては、規制委の有識者調査団が建屋直下に活断層がある可能性を指摘し、規制委として評価書を一五年に確定させた。廃炉が濃厚となったが原電は反論し、同年に再稼働に向けた審査を申請した。